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読んだ本の感想をつづったブログです。


経済は世界史から学べ!
経済は世界史から学べ!
茂木 誠
ダイヤモンド社 2013-11-22

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駿台予備校で人気の世界史講師による、世界史の事件から経済のさまざまな要素を解説している作品。

売れ行きが良さそうなことから中古で500円を切ったら購入しようと考えていて、先日ブックオフに360円で販売されていたので購入した。

通貨、貿易、金融、財政と章立てがなされていて、ナポレオン戦争、アヘン戦争、アメリカ独立戦争、第一次・第二次世界大戦、江戸時代や戦後の経済政策など、世界史で学んだことがある事柄を用いて分かりやすく解説されていて、新たな歴史的視点を持つことができる。

自由貿易と保護貿易、緊縮財政と積極財政、バブルの発生と崩壊、為替レートや物価の上昇と下落、主導権を持った国が横暴なことをすると何が起こるかなど、示唆に富む内容となっている。

戦前の日本では高橋是清による経済政策が成果を上げていたことは知っていたが、ドイツではシャハトという人物がワイマール政権、ナチス政権の両方で経済政策で結果を出したことが印象に残る。
2人がそれぞれ暗殺、失脚によっていなくなったことで国家が戦争による滅亡に突き進んでいったことを考えると、陸軍の青年将校たちと扇動した者たちの罪は重い。

日本の江戸時代では荻原重秀や田沼意次のような現実的な経済政策をした人物が汚職のイメージがあって評判が悪く、新井白石、松平定信、水野忠邦のような頭でっかちな感じの緊縮財政派が歴史書でわりと評判がいいようなのは、朱子学の影響かもしれないと感じた。
現代の日本でも財政再建のために増税が必要との議論がしばしばなされるが、財務官僚はともかくとして現在それをやるには深刻なダメージが大きいのでやめてほしい。

思っていた以上に興味深い内容だったので、もっと早く読んでいたとしても高いとは感じなかっただろう。






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信じていいのか銀行員 マネー運用本当の常識 (講談社現代新書)
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山崎 元
講談社 2015-12-17

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社会的に信用がありそうなイメージがある銀行員に資産運用の相談をすると、高い手数料を取ったり過大なリスクのある金融商品を購入させられる危険があることと、そうならないための考え方を解説している作品。

毎月分配型の投資信託、バランス型ファンド、ラップ口座、リスク限定型投資信託、仕組み債などは手数料が高いことが多く、客をカモにする金融商品の代表格だということが分かってくる。

そして中盤では、他の金融商品や投資方法についての誤解されがちなことに関しても、さまざまなことが書かれている。
例えば債券の投資信託の期待リターンがいまいちなので個人向け国債の方がましということや、投資(株式や債券)と投機(FXやコモディティ)の違い、高金利の通貨は下落リスクと引き換えなのでお得でもなんでもないこと、長期投資だからリスクが低減されるわけでもないことなどで、何となくのイメージと異なるので気をつけたい。

しかも今年読んだバートン・マルキール著『ウォール街のランダム・ウォーカー』に書かれている一部の記述は誤っている上に金融機関などに悪用されていると指摘しており、大いに参考にしていた本だったので驚いた。

そして本文の大半で「これをしてはいけない」的な書き方となっていてつまらないと感じられたかもしれないからと、終盤ではどのような資産運用がいいかを語っている。

内容としてはいつでも使えるようにする資産は普通預金、すぐに使わなくても減らしたくない資産はMRF、MMF、個人向け国債など、リスクを取って増やすことを狙う資産は国内:海外で50:50の割合でインデックスファンドあるいはETFを利用することを勧めている。
具体的には国内ではTOPIXに連動するETF、海外ではMSCIコクサイインデックスに連動したインデックスファンドのうち、信託報酬が安いものがいいという。

海外部分ではEUや新興国を捨ててアメリカだけでいいと割り切れば、アメリカの代表的な株式指数であるS&P500に連動するETF(信託報酬が安いものだと0.09%程度)に置き換えてもいいかもしれない。

銀行員に関する自分の経験としては、少し前に利用している銀行から電話がかかってきて、要件は普通預金が貯まっているけど利子があまりつかないので、来てもらって相談に乗ってあげようか・・・というものだった。
(あれくらいの預金額で電話をしてくるな)
これはコストの高い投資信託を売りつけられると思い、忙しくてそんな暇はないと断った。

他にも職場の労働組合を通して労働金庫から面談の打診があり、しぶしぶ行ってみると年金の財形貯蓄を勧められた。
それに対して確定拠出年金との兼ね合いがあるから・・・と答えると明らかに嫌そうな表情をされ、組み合わせで何とか・・・と苦しいことを言われたが、検討しますの一言でスルーした。
(確定拠出年金の中で分散ができるので、そんなものはいらない)

私のところにも営業をかけてくるくらいだから、日銀のマイナス金利政策その他によって各金融機関は厳しい状況にあるのだろう。
だからといって、それに応じて不利な金融商品を購入させられるわけにはいかない。

金融機関の手口と、資産運用に関する考え方が幅広くかつ率直に書かれていて、大いに参考になった。
ポートフォリオの見直しのきっかけにもなり、一部の手直しを考えている。






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「世界大波乱」でも日本の優位は続く
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長谷川 慶太郎
PHP研究所 2016-09-02

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長谷川慶太郎による世界と日本の情勢を分析した本のひとつで、9月に発行されたもの。
近い時期に書かれた他の作品と重なる部分も多いが、印象に残る部分はそれなりに違ってくる。

本書で特に印象に残ったのは、軍隊における工兵の重要性、テロに対して効果があるのが警察力の充実ということ、災害時の緊急体制の強化が求められることなどである。

第二次世界大戦で日本がアメリカに敗れた要因のひとつには工兵による飛行場建設能力の差があり、東日本大震災の際も「トモダチ作戦」で米軍が修理した仙台空港と、自衛隊が修理した松島飛行場で期間に大きく差がつき、現在でも追いつけていないことが書かれている。

その背景として、アメリカでは歴史的に陸軍の工兵隊が開拓に大きく関わっていて、現在でも河川工事などでは工兵隊が管轄しているという。
ここまではいかなくても、工兵が災害対応で大きな役割を果たすことは分かっているわけで、予算を増やして能力や権限の強化がなされるのが望ましいと感じた。
(権限については防衛省と国土交通省との縄張り争いがあって難しいかもしれないが・・・)

そのように災害対応には自衛隊のような軍隊組織が向いているのに対し、テロへの対策では警察組織が重要ということも書かれている。
理由は警察が地域と密着していて、住民からの情報が集まりやすいことを挙げている。

例として連邦警察があるドイツではテロの発生が少なく、一方「ジャンダルメ」(憲兵隊)が警察の代わりをしているフランスではテロの頻発を防げていないことを挙げている。
この違いは能力や技術の差ではなく、移動することが前提の憲兵隊では対応に限界があるためだという。

また、戦前・戦中の日本が進駐した満州や華北で交番などの警察組織を充実させたことで、テロを嫌う地元住民の協力を得てゲリラ、馬賊、匪賊といった勢力の駆逐に成功した話が書かれていて、中国共産党が嫌がる事実だというのはよく分かる。

あともう1つが、災害時の体制についてである。

今年の春に発生した熊本での自身に対して安倍総理をはじめとした官邸の対応は早かったことが評価されているが、災害時に県知事の上に存在して指示を出す組織(危機管理庁)と、憲法に「緊急事態条項」があればさらに対応は迅速にできたはずだと書かれていて、実態に合った意見だと感じる。

こうした話を受けてもあくまで護憲にこだわる人々は、震災のような緊急事態に対して意識が足りないか、それ以外の反日的な思惑があるのかと考えてしまったりもする。

本書でも、興味深い話を読ませてもらった。





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自分を敬え。超訳・自助論
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辻秀一
学研マーケティング 2015-01-27

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スマイルズの『自助論』からエッセンスとなる言葉を1つ当たり見開き2ページの構成で抽出し、著者なりの解釈で語っている作品。

『自助論』は竹内均訳齋藤孝訳の作品を読んいてためになる作品だと思っており、期待して読んだものの少し期待外れだった。

それぞれの項目で冒頭に書かれている言葉は非常にいいと思うのだが、それに続けて書かれている著者の解説文が何か気に入らない。
スマイルズ要素よりも著者の主張の方が強く出ているように感じるのか、説教されているように感じるのか、あまり好きになれなかった。

これは出来不出来の問題というよりも、合う合わないの問題によるものだと思う。
著者の別の作品を読んだらまた感じ方が変わってくるのかもしれないが、しばらくは読まないような気がする。






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証券会社が売りたがらない米国債を買え!
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林 敬一
ダイヤモンド社 2011-08-26

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タイトル通り、証券会社や財テク関係の雑誌などでも扱われることの少ない米国債投資の利点を解説している作品。
米国債の他、国家の財政政策や債券投資などについても書かれている。

米国債をストレスフリーな投資対象と語り、これは米国債の利回りが為替変動による値下がりよりも上回るからそう言っているようである。

最近の為替の変動を見ているとそうなのか?というような気もするが、償還まで保有を続ければ少なくとも米ドル建てでは増えているわけで、償還後は次にまた米国債を購入してもいいし、円への両替えタイミングを見計らいながら米ドル建てのMMFに投資しておいてもいい。
このあたりの話は以前読んだ『フリーランチ投資家になろう!』に書かれていた内容と通じているように感じる。

日本の財政や日本国債に関してはわりと悲観的な見方をしていて、米国債を推す立場からするとそうなるだろうと思う。
また、投資信託や株式、不動産投資などと比較して米国債が断然有利であるかのように書いているが、このあたりも少し気持ちが空回っているような気もしないでもない。
長期的な利回りがアメリカ株式の指数であるS&P500よりも米国債が上回っているデータを見ると気になってしまうが、そのデータがどれくらいの精度のものなのかはよく分からない。

米国債は新規のものはそうそう一般に出回るものではないようで、既発債での購入が主になるという。
利用しているネット証券で見てみると既発債は平日の日中にしか購入できないようになっていて、数量が常にあるわけではないということなのだろう。

投資関連の本なのに(笑)が多用されているのがうっとうしかったり、少し独断的な書き方が鼻についたりもするが、米国債というのは投資する上でわりと上位の候補に挙げておきたい資産ということは伝わり、大いに参考になった。





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