fc2ブログ
読んだ本の感想をつづったブログです。


秘伝・日本史解読術 (新潮新書)
秘伝・日本史解読術 (新潮新書)
荒山 徹
新潮社 2017-05-16

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
新装版 西郷隆盛 一 (角川文庫)
人工知能の見る夢は AIショートショート集 (文春文庫)
鬼神
戦争の日本古代史 好太王碑、白村江から刀伊の入寇まで (講談社現代新書)
新装版 西郷隆盛 二 (角川文庫)
西郷星 (光文社時代小説文庫)
新装版 西郷隆盛 四 (角川文庫)
白村江
日本史は逆から学べ 近現代から原始・古代まで「どうしてそうなった?」でさかのぼる (知恵の森文庫)
真説・戦国武将の素顔 (宝島社新書)


以前読んだ『徳川家康  トクチョンカガン (上・下)』など、朝鮮をからめた歴史小説の多い作家による、日本史の理解を助ける方法をあれこれ語っている作品。

伝奇ものっぽい著作が多い小説家としての立場から、どのように歴史をとらえ、ストーリーを組み立てているかという話をしている。

戦後になってからたいした根拠もなく記紀(『古事記』・『日本書紀』)の記述を創作と決め付けてあやしい説を出したり、中国から伝わったものも朝鮮半島を経由したかのような言説など、自虐史観に加えて朝鮮半島におもねった歴史観がひどいということを書いていて、史料が少なくて好き勝手が言いやすい古代史で捏造がまかり通るのは困ったものだと思う。

異説・珍説のたぐいは歴史学者ではなくて著者のような小説家の出番だということも語っていて、『トクチョンカガン』もかなりインパクトがあったことを思い出した。

白村江の戦いが大敗だったかのように書かれているが史料からはそれほどの大戦だったように思えないとか、仏教が複数の仏様が出てきてウルトラマン化(ウルトラマンとかウルトラセブンのようなもの)したと表現していたり、中国は西晋が滅びてからセルベ(鮮卑)族の王朝が長く続いてきたなど、一般的にイメージされるものと異なる話がなされているのが興味深い。

歴史小説にも地図をつけるとイメージしやすいとか、系図を用いれば源平藤橘のような氏族の関係性が理解しやすくなること、応仁の乱のように登場人物が多すぎる事件の理解を助けるための足利や新田の支族を解説したページが掲載されているなど、日本史の理解に役立つ話が多く書かれている。
(例えば最上義光が斯波氏の子孫、榊原康政が足利氏の支族である仁木氏の子孫などは多分初めて知った)

思っていた以上に知らなかった話、著者の歴史に関する熱のある話が多く書かれていて、興味深く読むことができた。





にほんブログ村 本ブログへ
スポンサーサイト