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機龍警察 未亡旅団 (ハヤカワ・ミステリワールド)
機龍警察 未亡旅団 (ハヤカワ・ミステリワールド)
月村 了衛
早川書房 2014-01-24

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近未来に警察庁に属する特捜部の機甲兵装(人が操縦する、パトレイバーやボトムズのようなロボット)が活躍する『機龍警察』シリーズの第4巻。

本作ではチェチェンでテロに遭った女性たちで結成されたテロリスト組織「黒い未亡人」が日本に入国し、自爆テロを含めたテロ活動を開始するところから話が始まる。

「黒い未亡人」はリーダーの「砂の妻」、元兵士で長剣を得意とする「剣の妻」、短剣を用いた変幻自在な動きが持ち味の「風の妻」を中心としていて、女性や子供しか搭乗できない小型の機甲兵装「エインセル」の使用や自爆テロを辞さない戦法に警察が後手に回るシーンが続き、被害が拡大していく。

また、特捜部主任の由起谷が六本木で半グレ集団を叩きのめした少女のカティアと出会ったり、特捜部理事官の城木が兄で与党副幹事長を務める宗方亮太郎が警察内部で特捜部の活動を妨害する<敵>の協力者ではないかという疑惑に苦しむなど、警察内部での話も多く描かれている。

本作では特捜部と合同で対応に当たる公安部外事三課課長である曽我部のくせの強さが印象に残る。
馬面で落語家みたいに間延びした話し方という先代の三遊亭円楽みたいな容貌に、饅頭やお汁粉のような甘いものに目がないことなど、一見とぼけた管理職に見せて実は切れ者というギャップが際立っている。

他の作品と同様に機甲兵装が暴れるシーンは重要なところのみで、それ以外では事件の背景や各人の経歴を描いているところが物語に厚みを加えていて好感が持てる。
また、新潟県警では「毘」(上杉謙信の旗印)のエンブレムをつけているといった小さなネタを入れているところもいい。

警察で配備されている機甲兵装の数が少ないような気がしたり、自衛隊の存在感がないようなつっこみどころは多少あるものの、ストーリーの重さとリアルさが押し切っていく。

本作も一気に読み進んでいったが、機甲兵装が市街地で暴れるような世の中にはなってほしくない。






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