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読んだ本の感想をつづったブログです。




武士や商人が子孫のために遺した家訓を紹介し、現代的な意味も加えて解説している作品。

武士では有名な戦国武将のものもあるが、北条重時(義時の三男)、斯波義将(室町初期の管領)、伊勢貞親(足利義政の側近)といった、必ずしも一般的に知名度が高いとは言いづらい人物の言葉が多く紹介されているのが興味深い。

著者は「北条氏の家風がいい」という趣旨のことを書いているが、北条氏はライバルの有力御家人たちに対して内部対立を仕向けるような謀略を仕掛けて滅ぼしてきたわけで、自分たちが内部対立によって滅ぼされないように和を協調した言葉を遺しているのでは?と思ってしまった。

商人では江戸時代の三井、住友、鴻池、本間といった大商人や、各地で商いをした事で知られる近江商人、そして近代では渋沢栄一や岩崎弥太郎、安田善次郎などの言葉が紹介されている。

言葉の内容では周囲の人からの評判を気にかけることや、喜怒哀楽をむやみに表情に出さないこと、対人関係で好き嫌いをあまり出さないこと、芸事によって人生を豊かにすることなど、各人の立場や業績が反映された言葉が多く紹介されているのが興味深い。
特に、北条重時が人間関係を気にしたり、斯波義将が芸事の重要性を強調しているところが面白かった。

参考になる話が多く書かれていて、ためになる作品だと思う。






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