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読んだ本の感想をつづったブログです。





九州の19の城下町と長崎を合わせて20の町を、古地図と現在の地勢を交えて変化や由来を紹介している作品。
福岡(と博多)、柳川、秋月、久留米、熊本、八代、人吉、府内(大分市)、中津、臼杵、佐賀、唐津、長崎、厳原、飫肥(日南市)、高鍋、延岡、鹿児島、知覧が扱われている。

城下町の防御力を高めるセオリーはある程度共通しているようで、以下のような記述がしばしば出てくる。
  • 防御施設に転用可能な、寺院や武家屋敷を周囲に配置する。
  • 城下町を通る道路はクランク上に曲げ、わざと見通しを悪くする。
  • 河川や海を堀の代わりに利用し、橋もできるだけ架けない。

個性的な工夫も出てきて、例えばこの辺りが印象に残った。
  • 佐賀や柳川は低湿地にある地理条件を利用し、有事の際は町や城を水浸しにして防衛する仕組みがあった。
  • 熊本城の城内をわざと街道が通るようにして、薩摩の島津家の大名行列などを威圧した。
  • 薩摩藩では外城という砦のような防御施設を100以上築いた。

安土桃山時代から江戸時代にかけて地名変更もしばしばなされていたようで、福崎→福岡や隈本→熊本は知っていたが、財部(たからべ)→高鍋や県(あがた)→延岡の例は知らなかった。
(財部や県は大友氏と島津氏の合戦に関する記述で目にしたような気がするが、具体的な場所がわかってなかった)

変に風景がどうとか観光ポイントがどうといった脇道にそれず、あくまで情報を中心に書かれているところに好感が持てる。
こうしたテーマを扱った作品はこういう構成がいいのだ、と思わせてくれた。






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