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読んだ本の感想をつづったブログです。



それでも強い日本経済!
エミン・ユルマズ
ビジネス社 2018/9/21



トルコ出身で東大卒、野村證券などにも勤務したなど日本在住歴が長いアナリストによる、日本経済の強さや世界情勢、株式投資のついてのアドバイスなどを語っている作品。

著者は先日読んだ『会社四季報の達人が教える10倍株・100倍株の探し方』の著者である渡部清二氏とともに複眼経済塾をやっていることを知り、少し驚いた。

外国人ということもあってか、他の経済評論家が語らないことが多く出てくるのがけっこう新鮮である。
まず、日本では悲観論が悪循環を生んでいることを指摘し、例えば現在の日本が人口が多すぎるので人口減少はそれほど悪いことでもないと語っているところは、他の人からはあまり出てこない。

日本の問題点も指摘していて、例えば消費税は格差を拡大するので増税はすべきではなく、Amazonのような通販に税金をかけることで小売業の保護をすべきという意見は一理あると思った。
また、日本は資本家をできるだけ作らない社会で、官僚主導で発展してきた資本主義と社会主義を組み合わせた国みたいな表現をしていて、この仕組みが現在うまくいっていない一因とも語っている。

産業については銀行は求められないところに貸そうとして求められるところに貸さず、手数料稼ぎばかりをするのであれば存在意義はないと書かれていて、その通りだと思ってしまった。

後半では株式投資に関する話が多く書かれていて、こちらも参考になる。
好成績の企業の経営者は日本の先行きに希望を持っていることが多いらしく、悲観論ばかりなのはやはり良くないのだろう。

一般の投資家がやりがちなことに、利益が少し出たら確定のために売り、損失が出ているものは損失が確定するのが嫌で塩漬けにすることがあるが、著者からすると精神衛生上良くないし意味が分からないとばっさり切り捨てている。
今後の見通しに期待できるものがあって含み損なのはともかく、それもなく塩漬けというのがいけないのだろうと解釈していて、いくつか含み損で特に思い入れもない銘柄の売却をした方がいいかもしれないと感じた。

本書がなかなか面白かったので、今後も著作を出してほしいところである。





資産を10倍にする! 株の達人が教える『会社四季報』のトリセツ
渡部 清二 エミン・ユルマズ 藤野 英人 加谷 珪一
宝島社 2018/12/7


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