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読んだ本の感想をつづったブログです。



人生100年時代のらくちん投資 (日経ビジネス人文庫)
渋澤 健 中野 晴啓 藤野 英人
日本経済新聞出版社 2017/12/2



コモンズ投信、セゾン投信、レオス・キャピタルワークス(ひふみ投信)の独立系投信会社の社長3人が、これまでやってきた「草食投資隊」としての活動やそれぞれの投信の特徴、投資信託による長期投資が認めらるようになりつつあることなどを語っている作品。

過去の投資信託は販売する証券会社などの金融機関の意向が強く反映され、短期で売買させて販売手数料を稼ぐという個人投資家を搾取する方法が主流だったことに対し、3人はそれぞれ長期投資を意図した投資信託を安定して運営するために直販の仕組みを取り入れることになるまでの大変さが書かれていて、なかなか興味深い。
また、3人とも先駆者である「さわかみ投信」の創業者・澤上篤人氏に出会い、その熱量に当てられたことを語っているところもいい。

3人が対談しているところでは、中野氏が2人からインデックス投資派ではないの?と趣旨のことを聞かれたことに否定し、バンガード社の複数のインデックス投信を組み合わせるのも工夫が必要なことを語っていたり、インデックス投資とアクティブ投資をあまり対立的に扱うことへの不満、インデックス投資がアクティブ投資に勝ることを主張する学者の悪口などにも話が及んでいて、それぞれのキャラクターの違いを知ることができる。

著者たちが運営する投信の中では「ひふみ投信」の積み立てを行っていて、今後も続けようというモチベーションを与えてくれる作品で、分かりやすい内容なのも良かった。





投資バカの思考法
藤野 英人
SBクリエイティブ 2015/9/11



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関連タグ : 藤野英人,




関ケ原の合戦において家康の行動などで下記のような謎を提起し、経済の視点から解釈している作品。
  • 家康が上方を留守にして自ら上杉攻めに赴いたこと
  • 家康が三成の挙兵を知ってからも江戸に長くとどまっていたこと
  • 関ヶ原で西軍が山岳地帯に敷く中という不利な地形に突っ込んで戦ったこと
  • 一定レベル以上の戦いだと数か月はかかるのが普通なのに、1日で決着がついたこと
大まかには堺や琵琶湖、伊勢湾といった物流や軍需物資を抑えていた三成と、豊臣家の蔵入地(直轄領)よりも広い領土と兵力を持つが物資に不安がある家康という構図で、家康がいかにして不利な点を克服して勝利のための賭けをしたのかが書かれている。

これに関連して秀吉の死後に家康が小早川秀秋に博多を含む筑前・筑後を返還させたことや、秀忠を主将とする東軍の中山道方面軍が真田昌幸が籠城する上田城を攻略できなかった理由にも話が及んでいる。

本書では書かれていないが三成の親友として西軍に参加した大谷吉継が敦賀を領地としていた意味や、西軍が最初に近江、越前、伊勢と三方向で進軍したのは物流拠点を抑える意味もあったのでは?といったところも考えが及んだ。

その前の信長や秀吉の時代における「覇者のジレンマ」という問題や、武断派とされる加藤清正が実は行政官の実績があって肝心の軍功が大したことがなく朝鮮出兵の先鋒としてはミスキャストだった可能性、家康ののし上がり方は火事場泥棒的な方法でコストパフォーマンスが優れて「覇者のジレンマ」を抑えられる一方で自分から仕掛けることができないなど、面白い話が多数収録されている。

著者の他の著作同様に読みやすく、楽しんで読むことができた。






関ヶ原合戦の謎99 (イースト新書Q)
かみゆ歴史編集部
イースト・プレス (2017-07-09)


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関連タグ : 大村大次郎・武田知弘, 関ケ原の合戦,




宇宙が誕生したことの仮説から、銀河、太陽系、銀河、系外惑星、地球外生命体探査などについて、カラーの宇宙望遠鏡などによる観測写真や想像図とともに解説している作品。

太陽がもう少し大きかったらその分だけ寿命が短くなることや、地球と金星の環境が大きく異なるのは水の有無で温室効果に差が出るためであること、惑星がコア・マントル・地殻の比率でさまざまに異なっていることなど、あまり知らなくて関心を持った話があった。

カラー写真が多いのもいいが、著者の文体が合わなかったのかテーマが少し難しかったのか分からないがいまひとつ入り込めず、斜め読みになった。





宇宙用語図鑑
二間瀬敏史 (著), 中村俊宏 (編集), 徳丸ゆう (イラスト)
マガジンハウス 2017/11/9


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超訳 聖書の言葉
白取 春彦
幻冬舎 2011/6/1



聖書(旧約聖書も新約聖書も両方)から、177の言葉を1ページずつの構成で超訳している作品。
有名な言葉だけでなく、聖書らしからぬ言葉や現代でも通用しそうな道徳的な言葉など、著者がバラエティ豊かさを意図して言葉を選んだことをまえがきで述べている。

先日読んだ、これも聖書の超訳である『超訳聖書 生きる知恵 エッセンシャル版』と比較すると、それぞれの言葉を長く取ってある分だけ、感じが伝わりやすいように思った。

単語やフレーズだけは知っていたが背景や意味はあまり知らなかった言葉、例えば「カエサルのものはカエサルに」や「ハルマゲドン」などが聖書のどのような文脈で書かれているのかを本書で知ることができ、思わぬところでためになった。
おそらく欧米での表現や言い回しなどで聖書に由来するものは数多くあるはずで、知るためには聖書に当たる必要があるということだろう。

神の言葉とされるもので言葉によって矛盾があったり、面倒くさいことを語っているように感じたりと、さまざまな言葉が収録されているので意外性を感じることができる。
多神教の神であれば「そんな神様もいるよね」で済むのだが、一神教の神であれば唯一絶対の存在で代わりはいないわけで、神学者たちは聖書の種類によって異なる記述があるところで整合性を取るのに苦心してきたのではないか?と思う。

ユダヤ教やキリスト教は愛や言葉を重視する宗旨ということも伝わり、興味深く読むことができた。





イエスの言葉 エッセンシャル版
白取 春彦
ディスカヴァー・トゥエンティワン (2018-12-27)


古代ユダヤ賢人の言葉
石井 希尚
ディスカヴァー・トゥエンティワン 2012/4/14


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ワルの知恵本
門昌央と人生の達人研究会 (編集)
河出書房新社



他人のペースに巻き込まれないようにしたり、相手の言動から危険を予知したり、交渉事を有利に運ぶテクニックなどを紹介している作品。

他人の見た目、仕草、口癖などからどのようなタイプで、どのような魂胆でこちらにそのような話をしてくるのか?を紹介し、それに対するカウンター的な行動を教えている。
使用していいもの、滅多に使用してはいけないと思われるものがあるが、こうした方法もあると頭に入れておくのも悪くはない。

後ろの方では、個性の重視とか学歴の軽視みたいな一見物分かりが良さそうだがそれに従うと大変な目に遭う言葉を挙げていて、いかに偽善的なのか分かって面白い。

繰り返して読むほどでもないが、それなりに参考にはなる。






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