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読んだ本の感想をつづったブログです。



日付記事タイトル                                      
2019/07/30『物語として読む 全訳論語 決定版』
2019/07/29『乱と変の日本史』
2019/07/28『魏志倭人伝、ドラッカーも! 2000年前から外国が絶賛 日本人はなぜ世界から尊敬され続けるのか』
2019/07/27『またまたワルの知恵本』
2019/07/26『人生100年時代のらくちん投資』
2019/07/25『経済で謎を解く 関ヶ原の戦い』
2019/07/24『宇宙の果てを探る-誕生から地球外生命体まで』
2019/07/23『超訳 聖書の言葉』
2019/07/22『ワルの知恵本 マジメすぎるあなたに贈る世渡りの知恵』
2019/07/21『古代の技術を知れば、『日本書紀』の謎が解ける』
2019/07/20『サはサイエンスのサ』
2019/07/19『日本人の歴史〈第4巻〉自然と日本人』
2019/07/18『説得術―心理学が教える人を動かす技術』
2019/07/17『ETF投資入門 上場投信・徹底活用ガイド』
2019/07/16『超訳 ブッダの言葉 エッセンシャル版』
2019/07/15『生命保険の嘘: 「安心料」はまやかしだ』
2019/07/14『勝海舟 強い生き方』
2019/07/13『リーダーの指針 「東洋思考」』
2019/07/12『裏がえしの自伝』
2019/07/11『武器を磨け 弱者の戦略教科書『キングダム』』
2019/07/10『10万円から始める高配当株投資術』
2019/07/09『本田宗一郎 100の言葉 伝説の経営者が残した人生の羅針盤』
2019/07/08『30の名城からよむ日本史』
2019/07/07『仕事で活かす武士道 北条重時の家訓48』
2019/07/06『保険外交員も実は知らない生保の話』
2019/07/05『会社四季報 2019年3集夏号』
2019/07/04『相手を自在に操る ブラック心理術』
2019/07/03『論語の一言: 「ぶれない自分」をつくる最良のテキスト』
2019/07/02『わが天幕焚き火人生』
2019/07/01『シニア&初心者に捧げる 我が70年の投資哲学』



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物語として読む 全訳論語 決定版
山田 史生
トランスビュー 2019/4/10



以前読んだ『寝床で読む『論語』―これが凡人の生きる道』の著者による、『論語』で扱われている話を全て現代語訳し、話を一続きのものと捉えて著者による見解をエッセイ風に語っている作品。

訳文は比較的自由な感じの現代語訳となっていて、読みやすい。
また、『論語』の全てということで他の関連書ではあまり扱われていない箇所(例えば当時の儀礼に関する話で現代に活用しようがないもの)も含んでいるため、かなり分厚い。

訳文の後に書かれている著者の話では、「孔子はこの言葉を笑いながら話していたのでは?」とか「孔子はこう言っているけど違うんじゃないの?」とか「このようなストイックな行動は凡人の私にはムリ」など、自由な感想や自虐が書かれていて面白い。

『寝床で読む論語』の時よりも時間が経過していることもあり、文章もこなれてきたように感じる。

著者は一連の流れで『論語』を捉えようとして書いたようなことを語っているが、順番に読むのもいいが、私からすると文章が読みやすいので好きなところから読んでいく方が合っていた。






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AKB48大好きなことでも知られ「あきちゃ教授」と呼ばれたこともある東大史料編纂所教授による、約700年に及ぶ武士の時代における乱や変と名がつく軍事行動を語っている作品。

軍事行動には乱、変、合戦、擾乱、戦争などの名前がついているが、名前がつくはっきりした基準はなく、規模や歴史的な影響、関係者の身分などにより左右されてきたようである。

そして扱われているのは平将門の乱、保元の乱/平治の乱、治承・寿永の乱、承久の乱、足利尊氏の反乱、観応の擾乱、明徳の乱、応仁の乱、本能寺の変、島原の乱と続き、最後の国内戦争とされる西南戦争で締めとなっている。

前半では著者が専門とする中世史で論争の議題となっている「権門体制論」と「東国国家論」を用いて話をしていて、将門あたりで意識されてきた東国国家が頼朝で確立、承久の乱で西国にも影響力を得た上、室町幕府になることで重点が西に移り、足利義満・細川頼之の時代に東国を切り離した・・・といった感じの構図となっている。
著者は東国国家論を支持する立場なのでこうなっているが、例えば京大や日文研などの歴史学者が語るとまた別の歴史になるのだろう。

室町幕府のところでは管領・細川頼之が足利義満の政策のほとんどに影響力を行使していたらしい話や、観応の擾乱から明徳の乱、応仁の乱に至る戦乱は、勝ち組(細川、赤松、京極など)VS負け組(山名、大内、土岐など)という対立軸が続いたことも大きいという話が興味深い。

そして島原の乱は一向一揆から続いてきた平等を求める勢力の最後の抵抗で、勝利したのが信長・秀吉・家康などが乗っかった平和を求める勢力という構図や、指導者の天草四郎は複数人存在してチームだったという「天草四郎AKB48論」を語っているのが印象に残る。
島原の乱に参加した大名家の記録には「天草四郎を捕らえて首をはねた」というものが複数あるとのことで、テレビで話したら地元の議員からクレームがあったのは、イメージが安っぽくなるためだろう。

教科書などで有名な乱や変を一続きの流れで捉えたり、知らなかった視点からの話があったりと、大いに興味深く読むことができた。






考える日本史(河出新書)
本郷和人
河出書房新社 2018/11/21


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さまざまな外国人が語ってきた、日本人の美徳を紹介している作品。
書かれたのは東日本大震災から少ししての時期で、このときも日本人の忍耐強さや沈着さなどが注目されていて、それも踏まえて書かれている。

古くは『魏志倭人伝』から、北宋の太宗のような権力者、フランシスコ・ザビエルやルイス・フロイスのようなキリスト教宣教師たち、諸事情で日本に拘束されたり捕虜となって連れてこられた人物、幕末から明治にかけて活躍した旅行者やお雇い外国人など、多くの人々の言葉が紹介されている。

多いのが名誉>利益というところや、訪問者や困っている人への親切さ、子供たちに対する目線、美的感覚、感情のままに行動しないことなどが多く語られている印象である。

太平洋戦争中に首相だった鈴木貫太郎が敵国アメリカの大統領であるフランクリン・ルーズヴェルトの死に際して弔電を打った話は知らなかったので、少し関心を持った。
日本では敵の死に際しても弔意を示すことは(真意はさておき)そこまで驚く話でもないが、FDRの死で狂喜したアドルフ・ヒトラーやドイツ国民と対比していることにはなかなか考えさせられる。

日露戦争時の将軍としての実績や能力には少々疑問があるが、乃木希典の言動が外国人に感銘を与えた話も多い。
殉死についてはともかく、旅順で激戦を繰り広げたロシアのステッセル将軍の名誉や生命を守るべく奔走した話はいい話だと思う。

既に知っていても感情を揺さぶられるトルコとのエルトゥールル号遭難やイラン・イラク戦争で日本人が助けてもらった話も含め、日本人の良さを認識することができ、あまり自虐に陥ってはいけないなと思った。








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またまたワルの知恵本
人生の達人研究会 (編集)
河出書房新社 2005/3



先日読んだ『ワルの知恵本 マジメすぎるあなたに贈る世渡りの知恵』の続編。
説得や相手の本音を知る方法、他人の仕草や外見から判断する技術、異性との交際におけるテクニックなどが紹介されている。

2冊目になってネタが不足してきたのか、この手の他の本と類似した話が多くなっているような気がする。
また、異性との交際に関する話(口説き方など)では時間が経ってしまっていて、現在ではあまり有効ではないのでは?と思うようなものも多く感じた。

知っておいた方がいいのは確かだろうし、多少は楽しめた。





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