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読んだ本の感想をつづったブログです。





地形や史書から導き出された陣形図、気候や時間帯、当時の交通事情などさまざまな要素を用いた地政学の観点から、戦国時代の合戦の事情を考察している作品。

桶狭間、厳島、姉川、沖田畷、関ヶ原といった戦場の地形や交通事情や、北条氏にとっての関宿城や長宗我部元親にとっての白地城の戦略的な重要性、室町幕府最後の将軍・足利義昭が武田氏や上杉氏ではなく毛利氏を頼って鞆に移動した事情などが書かれていて興味深い。

監修者の乃至氏は『天下分け目の関ヶ原の合戦はなかった: 一次史料が伝える“通説を根底から覆す"真実とは』の著者ということもあってか1章を関ヶ原の合戦に使っている。

本やテレビ番組などで既に知っていた話もあるが、例えば明治時代にドイツの軍人のメッケルが布陣図を見て「西軍の勝ち」と語ったエピソードはありえない都市伝説みたいなものだとばっさり切り捨てているのは少し驚いた。

これに限らず、定説と考えられている陣形やエピソードで史実とつじつまが合わないものが多いことを知り、いろいろと考えさせられる。

人名や地名などでケアレスミスが散見されるのはマイナスポイントだが、書かれているテーマは面白かったのでこの手の作品がもっと出るといいなと思う。






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