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読んだ本の感想をつづったブログです。





月刊誌「Wedge」における戦国武将のマネー事情についての連載を加筆・修正の上でまとめている作品。

北条早雲、織田信長、明智光秀、武田信玄、上杉謙信、毛利元就、豊臣秀吉、伊達政宗、石田三成、前田利家、真田昌幸、徳川家康の12名が扱われている。

時代が戦国時代で戦争も多く、戦争には金がかかる・・・ということで、増税、略奪、商品作物の販売、鉱山の開発や奪取、借金、投資の募集、金融政策、経費切りつめなど、現在の政府や企業も行っているのと通じる手法が出てきて、金銭に関して人間がやることはあまり変わらないと感じた。

この時代は独占禁止法やインサイダー取引の禁止などがあるわけもないので、信長や家康のように法令を出す前に既にその法で価格が上がるものを買い占めておくなどの方法を取っているのは、時代を考えるとすごくずる賢いと感じた。

家臣との関係でも財政がピンチになると利家のように家臣から金を徴収したり、逆に家康のように家臣に金を貸して逃げられにくくするなど、金の使い方に性格が出ていることも分かる。

当時の金銭や米、土地などの価値を現代の価格に換算していて、億とか兆の単位も多くて必ずしも実感がわくものばかりではないものの、合戦で多くの兵を食べさせ続けるには莫大な金がかかることはよく伝わってきた。

本書のような切り口で書かれた本は少ないと思うので、この点でも興味深く読むことができた。





戦略は日本史から学べ
橋場 日月
クロスメディア・パブリッシング(インプレス) (2019-05-24)



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