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読んだ本の感想をつづったブログです。



高田 かや (著)
文藝春秋 (2016/2/12)


平成の時代なのに「カルト村」と呼ばれる農村の共同体(?)で生まれ育った人物による、小学生時代のエピソードを赤裸々に描いたコミックエッセイ。

著者の旦那さんが一般人代表みたいな立場で、感想を入れていくのが世間的な常識と異なることを再認識させてくれる効果を出している。

著者が生まれ育った村は「所有をしない」ことを目指していたもののようで、集団生活、できるだけ自給自足、娯楽も最小限など、このような共同体が平成の時代にも存在していることに驚かされる。

感じとしては社会科の教科書で学んだ記憶がある、旧ソ連のコルホーズ(国営農場)や毛沢東時代の中国で運営されていた人民公社、イスラエルのキブツなどを連想させる内容で、ここの大人たちはどこの政党に投票しているのだろうか?と気になった。

こうした子供たちも小学校は一般の小学校に通っていて、著者がお金などの概念についてしばらくは分からずにトラブルになることが多かったことも描かれていて、やるなら国全体でやらなければ弊害が多いように感じた。

著者にとっては生まれ育った環境で慣れていることや昔話なのでそれほどシリアスに描いていないが、実際はかなりハードな環境だったであることは伝わってくる。

それをほのぼのとしたタッチで重くならないように描いているのは、なかなかうまいと感じた。
続編に『さよなら、カルト村』という作品もあるので、読んでみようと思う。





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