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読んだ本の感想をつづったブログです。




唐の太宗・李世民が魏徴などの家臣たちとのやり取りを記録した『貞観政要』の一部を現代語訳して解説している作品。

著者の作品で同じテーマの『貞観政要』も既に読んでいるが、本書の方はより著者の話が長くなっている。

扱われている話にも違いがあり、本書では治世が13年目に入って李世民が少し政治に飽きたのかわがままな傾向が出てきたことに対し、魏徴が10項目にわたるダメ出しの上書が扱われているところが印象に残る。
かなり手厳しいことが書かれていて、処罰されるリスクを冒して上書した魏徴も、これを受け入れて褒美を出した李世民も立派な人物だったということになる。
(これが始皇帝とか朱元璋だったら、すぐに処刑されてもおかしくない)

著者は漢の高祖・劉邦や『三国志』で有名な曹操、山本五十六、唐の玄宗皇帝などのエピソードも加え、話をより分かりやすくしている。

また、日本では教育に力を入れる傾向があるのに対し、中国では教育はせずにとにかく人材を探すという違いがあるという話、人を見る上で能力、性格、学識のどれを優先するかが時代によって異なるという話などが面白かった。

いい古典ということを再認識でき、本書もまた興味深く読んだ。




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