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読んだ本の感想をつづったブログです。



日付記事タイトル                                      
2020/06/28『バブビベBorn!!』
2020/06/26『武装島田倉庫 (1)』
2020/06/25『関ヶ原合戦は「作り話」だったのか 一次史料が語る天下分け目の真実』
2020/06/23『逆説の日本史3 古代言霊編: 平安建都と万葉集の謎』
2020/06/22『機動戦士ガンダム シャアとキャスバル(11才)』
2020/06/21『海の極小! いきもの図鑑―誰も知らない共生・寄生の不思議』
2020/06/20『おれたちを齧るな!: わしらは怪しい雑魚釣り隊』
2020/06/19『お早く御乗車ねがいます』
2020/06/17『幼女戦記 (1) Deus lo vult』
2020/06/16『逆説の日本史2 古代怨霊編: 聖徳太子の称号の謎』
2020/06/15『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』
2020/06/14『美しいものを見に行くツアーひとり参加』
2020/06/13『異世界居酒屋「のぶ」』
2020/06/12『逆説の日本史1 古代黎明編: 封印された[倭]の謎』
2020/06/11『マンボウ雑学記』
2020/06/10『座右の書『貞観政要』 中国古典に学ぶ「世界最高のリーダー論」』
2020/06/09『乗りもの紳士録』
2020/06/08『大家さんと僕 これから』
2020/06/07『世界96カ国をまわった元外交官が教える 外国人にささる日本史12のツボ』
2020/06/06『マンボウ交友録』
2020/06/05『人類5000年史 III 1001年~1500年』
2020/06/04『異世界薬局 (1)』
2020/06/03『ビジネスマンの人生を激変させるしなやかな心のつくり方―カリスマ整体師が心のストレッチの極意を伝授する』
2020/06/02『孟夏の太陽』
2020/06/01『転生したらスライムだった件1』



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BabooBee
プラチナムパスポート (2019/8/7)


スリーピースバンド・BabooBeeのファーストアルバムで、下記の10曲が収録されている。
  • BUCHIAGE
  • うきうきラリドゥダ
  • あの子がキライ
  • かくれんぼ
  • ななつぼし
  • Right Now!
  • CryCry
  • ハングリーDays
  • Love me Baby
  • Vision
ベースとボーカルを務めるみお(増井みお)が元PASSPO☆のメンバーで以前握手をしたことがあったことで関心を持ち、購入して聴いてみた。

ノリがいい感じでテンションが上がる「Right Now!」や「BUCHIAGE」、しっとりとした感じがまたいい「ななつぼし」など、楽しくて繰り返し聴けそうな曲が多い。
みおの歌唱力がアイドル時代よりも上がっているようにも感じる。

なかなか良かったので、しばらく聴くことになる。







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椎名 誠 (原作), 鈴木 マサカズ (漫画)
小学館 (2013/9/30)


椎名誠の「北政府もの」とされる『武装島田倉庫』をコミック化したシリーズの第1巻。
北政府ものがけっこう好きで、コミック化していたことを思い出して読んでみた。

読んだ限りだと『武装島田倉庫』だけでなく、同じ北政府ものの『ひとつ目女』『砲艦銀鼠号』の登場人物や設定も扱われている。

北政府もので複数の作品に登場する可児(かに)、百舌(もず)、灰汁(あく)といった青年たちが主人公格で、化学兵器や生物兵器を多用した世界大戦(?)後の世界で、しぶとく生き抜いていく人々の話で、異常進化した動植物やら怪しい団体の奇妙な名前が印象に残る。

原作では短編だったり長編だったりで、それぞれの作品の間の関係性が明示されていないため、コミック化された本書ではかなりのアレンジがなされている。
よく、4冊のシリーズにアレンジできたとも思う。

コミック化にありがちなことで原作で持っていたキャラクターに対する印象が違っているようなところがあったりもするが、設定が似た他の作品として読んだ方がいいのだろう。





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渡邊 大門 (著)
PHP研究所 (2019/9/14)


関ケ原の合戦についての近年の研究結果を、第一次史料を多く用いて紹介している作品。
司馬遼太郎著『関ヶ原』などから定説だと思われている俗説の真偽も含めて書かれている。

少し前に読んだ著者の『こんなに面白いとは思わなかった! 関ヶ原の戦い』をもう少し掘り下げて書かれたような感じの内容で、多くの研究者たちの説を多く紹介しているのが特色となっている。

例えば石田三成と直江兼続が密談したとか、七将に追われた三成が家康の屋敷に助けを求めてきた、小山会議で東軍の諸将が集まったといった話は第一次史料から分析するとありえない話のようで、いかに関ケ原の合戦が面白く脚色されてきたかが分かる。

読んでいくと抜け駆けをしたとされる井伊直政と松平忠吉は当初の先鋒だった福島正則と話がついていたらしいことや、西軍で伊勢や丹後を攻めていた大名の中には嫌々ながら戦っていた者が多かったこと、真偽で意見が分かれる「直江状」などで知られる兼続は直江家が断絶して苦情を気にしなくて良くなったので責任を押し付けられた可能性が高いなど、通説と異なる話は興味深い。

中でも毛利輝元が家康から圧力をかけられると頭を下げるくせに、上杉征伐で上方を留守にしたとたんに反家康の決起をしているところは小物感が強く、同時代の大名たちからあまり賢くないと評されているのも分かる気がする。

必ずしも「こうだったに違いない」と断定するのではなく、複数の説を併記した上で「こうだったのではないか?」と信憑性の高そうな考察をしているところに好感が持て、興味深く読むことができた。





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井沢 元彦 (著)
小学館 (1995/5/10)


井沢元彦の『逆説の日本史』シリーズの第3巻で、奈良時代後期と平安時代初期が扱われている。
称徳女帝、平安京遷都、万葉集の3本立てで、シリーズの中でも特に怨霊や言霊に関する話が多い。

称徳女帝のところでは、道鏡へ譲位しようとしただけでなく女性蔑視という儒教的な感覚からスキャンダラスなイメージをつけられたという話や、光明皇太后の後押しで出世して淳仁天皇(廃帝)の擁立に新羅出兵の企図から簒奪までも狙っていた可能性が高い藤原仲麻呂(恵美押勝)のヤバさなどが語られていて、ドロドロした時代だったことを認識させられる。

禅譲のシステムを使おうとした称徳女帝に、仲麻呂が自他ともに呂不韋のイメージがついていたなど、当時唯一の超大国だった唐の文化にかぶれたと著者は評していて、戦後に旧ソ連やアメリカにかぶれた人たちと似ているというのはなるほどと感じる。

中盤の平安京遷都では、遷都の理由は旧仏教から決別というよりも(無実の罪で結果的に死なせた)早良親王と結びつきが強かった東大寺から離れたかったことや、聖武天皇の時代に国分寺や大仏などを建てた鎮護国家システムが怨霊に対して効果がなかったと判断したこと、そして新たな怨霊から守る手段として風水や真言密教を取り入れた結果が平安京と比叡山延暦寺だという話がなされている。

それだけ怨霊が恐ろしいものとされていた時代だが、蝦夷の指導者だったアテルイを簡単に処刑したのは、違う民族で怨霊の対象にならないという考え方をしているからとの話も分かりやすい。

そして最後の万葉集では、有間皇子や大津皇子、長屋王といった無実の罪で死ぬことになったとされる人々の歌が収録されていることなどから、怨霊への恐れがこのような文化遺産を生み出したという話になっている。
そして、『学校では教えてくれない日本史の授業 謎の真相』でも読んだ、正史には出てこないのに万葉集では「歌聖」とされる柿本人麻呂の謎を考察している。

梅原猛が提唱した、人麻呂は上級官僚だったが流罪の上で死んだために怨霊化したという説を採用していて、なるほどと思う部分もあるが、少し違和感もある。
それは、怨霊がそんなに怖いのなら、正史から抹消もできないのでは?というところで、このあたりの考察が欲しい。

本巻はさらにオカルトに影響を受ける平安時代の前ということもあってか、特に怨霊や言霊に関する話が多く、そうした影響に関して「史料に書かれていない」と否定的な歴史学者や国文学者に対する批判のトーンが強く感じられる。

本書の内容が面白くて刺激的なうちは、研究はまだまだということなのかもしれない。





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関連タグ : 井沢元彦, 逆説の日本史,