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読んだ本の感想をつづったブログです。



渡邉 哲也 (著), エミン・ユルマズ (著)
かや書房 (2020/6/25)


経済評論家の渡邉哲也氏と投資家・アナリストのエミン・ユルマズ氏による対談本。
中国排除の機運が高まっていたところにコロナショックがきっかけで本格化し、その中で日本が存在感を出していくことになるという話がなされている。

2人とも欧米が中国を排除する方向性で世界が動いているとは捉えていたものの、きっかけが何になるのかが分からなかったところに、今回のコロナショックが決定打となったという話をしていて、過去の両者の著作でもそうした話が書かれていた記憶があるので、分かる人は分かるのだろうと感じた。

中国によるグローバリズムへのただ乗りによる悪影響は想像以上のようで、国際機関や新興国の指導者の買収、スパイの暗躍、そして中国国内から資産の持ち出しをさせないという理不尽なやり方には憤りを覚えるし、初期はともかく少し前までに中国に進出していた企業もどうなのかとも感じる。

アメリカ議会を中心に中国への締め付けは強化されていくようで、ソフトバンクのように中国とのかかわりが深い企業はかなり大変なことになることが語られている。
そして、ソフトバンクを大正時代に急激な拡大の後に倒産した鈴木商店に似ているという話が非常に面白かった。

日本に関してはインデックスファンドが中国に組み入れている部分が排除され、その部分の投資が日本に回るのではないかということや、(7/1に香港国家安全維持法が成立した)香港にあった金融センターの機能が東京に移る可能性などが書かれていて、政府や財界には積極的な取り組みを期待したいところである。

中国と韓国からのインバウンドがなくなったことにも触れていて、数は多くてもマナーが悪くて観光公害ばかり発生させてお金を落とさない中国と韓国向けではなく、金額ベースでインバウンドを対応すべきという意見はその通りと感じた。

報道では叩かれてばかりの日本のコロナ対策も評価されるようになったことも語られていて、ワイドショーによる「感染者が少ないのは隠ぺいしているから」というようなデマを平気で垂れ流すメディアの問題も書かれていて、これが現在の大きな問題の1つと感じている。

外交の話ではトランプ大統領がポーカーするように顔の見える相手を好むという話から金正恩は嫌いではなく、文在寅は相手にする価値がないと見ているらしいとの話も面白い。

現在のメディアによる報道の偏向がひどいためにこうした書籍が必要になるのはどうしたことなのかと思ったりもするが、どこぞの国のように出版が差し止められたりしないことはありがたいことなのだろう。




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