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読んだ本の感想をつづったブログです。


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橙乃 ままれ (著), ハラ カズヒロ (イラスト)
KADOKAWA/エンターブレイン (2011/8/31)


オンラインゲームの世界に転生させられた設定で書かれているライトノベルシリーズの第3巻。
本作では、アキバの円卓会議のメンバーが2つの場面に分かれ、並行して話が進んでいる。

1つ目はマリエールの「海へバカンスに行きたい!」という本音と「レベルが低い冒険者たちの鍛錬をする」という大義名分から実施された、千葉に当たる地域での海やダンジョンでの合宿で、トウヤやミノリがパーティを組んでダンジョンでモンスターたちと戦う場面が描かれている。
シロエなどから教えられたことがなかなか実践できなかったり、メンバー間の連携がまだまだだったりの状態から成長していく話が王道だと感じてしまう。

もう1つは大地人による東日本エリアの領主間の同盟にアキバの円卓会議が招待されたことで、「D.D.D.」のクラスティ、「海洋機構」のミチタカ、そして「記憶の地平線」のシロエらの代表団がG20のような会議に参加する話である。
相手が貴族なのでシロエが社交ダンスをさせられて戸惑ったり、気品高き令嬢と見られるが実は怠け者というレイネシア姫という新キャラクターとクラスティの組み合わせなど、政治的な話が出てくるのでこちらの方が自分としては面白い。

さらに、シロエは伝説の賢者であるリ=ガンと出会ってこの異世界の分かっている範囲での来歴や冒険者が死ぬことのリスクなどを知ったり、終盤で事件が発生したりして、次の巻が気になる展開になっている。

すっかりこのシリーズがはまったので、少なくとも2~3作は続けて読んでいくと思う。





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赤池 学 (著)
NHK出版 (2014/7/9)


生物の形態や動作、分泌する物質などから得たイノベーションの事例などを紹介している作品。
以前読んだ『昆虫力』『自然に学ぶものづくり』の著者による作品で、重なる話もそれなりにある。

新たに書かれている話では、ハエのサナギが養殖用のエサとして効果を上げていることや、微細藻類が石油、シロアリがバイオマスのようにエネルギー問題への解決策の1つになりうること、ナガイモやカブトムシの幼虫に含まれる成分がガンやインフルエンザへの効果があることなどで、特に他の生物だと病気で死ぬような環境で生きる生物からヒントを得るという話が印象に残った。

実用化や商品化されているもの、以前から紹介されているということは実用化にはハードルがまだあるのだろうと思われるもの、新たな模倣手法と思われるものなどさまざまで、今後に期待させてくれる内容だったと思う。





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橙乃 ままれ (著), ハラ カズヒロ (イラスト)
KADOKAWA/エンターブレイン (2011/5/30)


オンラインゲームの世界に転生させられた設定で書かれているライトノベルシリーズの第2巻。
第1巻が面白かったので、続けて読んだ。

前作で敢行したススキノへの遠征からシロエたちがアキバに戻ると、ススキノほどではないにしても冒険者たちのレベルやギルド間の規模などで格差があることで、ゲームだった頃よりもギスギスした雰囲気になっていることに心を痛める。

また、シロエが大災害の前に一緒に活動していたトウヤとミノリの双子が悪徳ギルドから搾取されていることが判明したことや、にゃん太がこの世界で他の誰もが気づかなかった発見をしたことなどもあり、シロエやにゃん太、マリエールたちはアキバの主要ギルドを集めて秩序をもたらすべく策略を巡らせていく。

戦闘系ギルドや生産系ギルドの主要なリーダーたちが新たに何人も登場し、舞台やキャラクターの設定が充実してより面白くなっている。

回を追うごとに新たな設定が出てきたり、伏線らしい記述が出てきたりと、まだまだこれから広がりがあることを思わせてくれ、人気があることに納得がいくシリーズだと感じている。





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後藤 羽矢子 (著)
竹書房 (2010/8/27)


日本人の男子高校生が、従姉妹に当たるイギリス人とのハーフの姉妹と出会い、日英の風習などの違いに驚いたり折り合いをつけたりする4コマ漫画シリーズの第1巻。

主人公のユキオはある日、自宅に白人の少女がいることに驚くが、イギリス人と結婚した叔母が夫の死をきっかけにコーラとカティーナの娘2人を連れて帰国したことによるものだった。

日本語が流暢でなじむのが早そうな姉のコーラと、自分の背が低いのは日本人の血を引いているから?と思い込むなど日本に抵抗がありそうな妹のカティーナが、日本の文化や風習に驚くシーンが多く出てくる。

また、お菓子や料理、庭園といったイギリスの風習も紹介されているのも、なかなか興味深いものがある。

絵がきれいなのと話のテンポがいいので、楽しく読むことができた。





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