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読んだ本の感想をつづったブログです。



日付記事タイトル                                      
2021/01/30『僕の人生には事件が起きない』
2021/01/27『外来種のウソ・ホントを科学する』
2021/01/24『ログ・ホライズン 外伝 櫛八玉、がんばる! 』
2021/01/22『地域批評シリーズ41 これでいいのか長崎県 バラバラで連携できない長崎に迫る滅亡の危機!』
2021/01/20『ルーントルーパーズ―自衛隊漂流戦記〈1〉』
2021/01/19『南北朝動乱 太平記の時代がすごくよくわかる本』
2021/01/18『最強タンクの迷宮攻略 1』
2021/01/16『ログ・ホライズン10 ノウアスフィアの開墾』
2021/01/14『覇王信長の海 琵琶湖 - なぜ覇者たちは琵琶湖を制したかったのか』
2021/01/11『勇者パーティーを追放されたビーストテイマー、最強種の猫耳少女と出会う』
2021/01/09『1日1ページ、読むだけで身につく日本の教養365』
2021/01/05『なぜわれわれは外来生物を受け入れる必要があるのか』
2021/01/04『地域批評シリーズ39 これでいいのか佐賀県 佐賀の売りはズバリ素朴な「田舎」』
2021/01/03『魔王学院の不適合者 史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う(1)』(ガンガンコミックスUP!)
2021/01/02『やりたいことを全部やる! 時間術』
2021/01/01『任侠学園』 [DVD]



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岩井 勇気 (著)
新潮社 (2019/9/26)


ハライチの「澤部じゃない方」である岩井勇気による、雑誌に連載していたエッセイをまとめている作品。

岩井は他の芸人が面白おかしく語るようなエピソードを持っていないことと、テレビ番組のスタッフからそれを求められて困っていることを書いていて、これがタイトルにつながっている。

ただ、日常の中に含まれるおかしな要素や、岩井ならではの視点からの話が書かれていて、けっこう面白い。

庭にある木が倒れて隣にある墓地が見えるようになったために霊界とつながったみたいな表現をしたり、はまっていた珪藻土と自然薯にある妄想を抱いたためにスパッとやめた話、あまり親しくもない女性から自分の誕生パーティに来るように誘われて意趣返しにプレゼントを持って行った話など、岩井のヘンなところが出ていて楽しい。

また、同窓会に行かないようにしている理由や同窓生からしつこく誘われて仕方なしに会った際の感想や、ウザい親戚にあれこれ言われるエピソード、岩井が澤部の相方であることを知らないタクシーの運転手に「ハライチのデブの方」の話をされた時の気まずさなど、共感しやすい話も面白い。
とがった感じの感想は、若い頃の筒井康隆のエッセイが近いかもしれないと感じた。

さらに、「澤部と僕と」という澤部論が面白い。
澤部には本質的に「無」のところがあって独自のものがない一方、それ故にテレビ的に求められたものを独自性にこだわらずにきっちりとやり切ることで結果を出し続けていると評していて、なんだか道教思想みたいで笑ってしまった。
そのような相方と組んでいるために、独自の笑い・新しい笑いを目指すことになったとも書いていて、いいコンビなのだと思った。

ハライチのネタを見たことがないのでコンビでの面白さをまだ知らないが、岩井の面白さは伝わってくる内容で、楽しく読むことができた。





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ケン トムソン (著), 屋代 通子 (翻訳)
築地書館 (2017/3/3)


英国の生物学者による、外来生物に関して持たれているイメージについて、実際はどうなっていて、どのようにしていくのがいいのか?を多くの事例とともに語っている作品。

テーマが近い『外来種は本当に悪者か?: 新しい野生 THE NEW WILD』『なぜわれわれは外来生物を受け入れる必要があるのか』が面白かったので、続けて読んだ。

最初に、「ラクダはどこが在来種なのか?」という問いから話を始めている。
中東というイメージがあるラクダだが、実は北米で進化し、南米で多様な種が生まれ、現在も野生で生きているのはオーストラリアだけと、見方によって4種類の答えがあり、テーマの複雑さを分かりやすく伝えてくれている。

「外来種が在来種を駆逐して生態系を悪化させる」という話が確証もなく語られることが多いが、実際に調べてみると外来種が目立っていただけで、在来種の減少は人間による環境の改変によるものだったり、外来種に依存するようになった在来種がいるなど、外来種を悪者扱いするのは早計だということが書かれている。

また、外来種がもたらすプラスの影響はガン無視されることが多いことや、数年から数十年という長いスパンだと繁殖していた外来種が数を減らして在来種とほどほどの割合になることが多いという事例、外来種を駆除するために薬品を撒いたり天敵を連れてくる手法は安易に実施すると逆効果になることが多いなど、人間が変に介入して失敗する話が多く書かれている。

そもそも在来種と外来種という区分けがけっこういい加減で、傾向としては数が少なくて見た目が良かったり人間に役に立つものが在来種、殖え過ぎるくらいに殖えていて目障りだったり人間が気に入らない生態のものが外来種に分類されることも語られている。

元の地域では絶滅危惧種だったのに別の地域に外来種として入り込んだら殖え過ぎて問題視される事例も扱われていて、気候変動による種の絶滅への対応として、例えばスペインで絶滅の危機にあるヤマネコを英国に放つという提案も紹介されている。

具体的なデータから、生態学者などが外来種に対して抱くイメージの怪しさを分かりやすく解説していて、非常に興味深く読むことができた。





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山本ヤマネ (著), 橙乃ままれ (監修), 平沢下戸 (イラスト)
KADOKAWA/エンターブレイン (2015/9/30)


人気のライトノベルシリーズ『ログ・ホライズン』のスピンオフ作品で、「元・D.D.D三羽烏の1人」、「突貫」、「黒剣もドン引き」といった異名を持つ櫛八玉(くしやたま)が主人公として活躍している。

「クシ」や「クシ先輩」などと呼ばれる櫛八玉は現実では20代のOLで、仕事が忙しくなったり親友・悪友のヤエことヤエザクラに彼氏ができて焦ったなどの理由からゲームから引退しようとしたところ、ログアウトをするのが数秒遅れたために「大災害」に巻き込まれてしまう。

関東でログインしていた冒険者はアキバに飛ばされたが、クシやヤエを含む数十人は吉祥寺にあたるテンプルサイドに飛ばされ、本編でのアキバと同様な混乱に陥ってしまう。
なかでもD.D.Dに所属していることなどからヤンキーっぽい言動をしていたダルタスがヤエにからんでいくが、ヤエは実績と理詰めの言葉、そして実力でダルタスをあっさりと叩きのめしている。

そしてヤエはアキバに魔法で移動できずに徒歩で移動するしかない人々をまとめ上げ、アキバへの移動を敢行するという流れで書かれている。

クシとヤエを中心とする軽妙なやり取りや、ヤエの彼氏のユウタや「ダル太」といじられるようになったダルタス、百目といった冒険者たち、そしてクシがゲームの世界で購入していた邸宅で働いていた執事やメイドなども話を盛り上げている。

また、本編からはヤエのD.D.D時代の後輩に当たる高山三佐や、他のギルドのマスターであるソウジロウやアイザック、アインスなども登場し、ヤエとやり取りしているところが面白い。(お互いを「ゲーム廃人」とののしり合うなど)
口が悪くていい加減そうなのに最終的にはきちんと結果を出してしまうヤエのキャラクターがなかなか魅力的で、セリフのやり取りは本編よりも面白いかもしれない。

著者によると「元D.D.Dのベテラン」くらいの設定だったらしいが、後付けでどんどん設定が追加され、本編の10巻やアニメ版にも登場することになったという。

本編との設定の矛盾もないように配慮されて書かれているようで、思っていた以上に楽しんで読むことができた。





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関連タグ : 橙乃ままれ,


鈴木士郎 (著)
マイクロマガジン社 (2019/10/23)


日本各地のいいところ・悪いところを批評しているシリーズの長崎県版。
佐賀県版がなかなか面白かったので続けて読んだ。

読んでまず印象に残るのは、それぞれの地域が地勢や江戸時代に違う藩に分かれていたこともあってまとまりがないことで、長崎と佐世保、大村と諫早、島原と南島原など、地域間のいさかいというか仲の悪さについての話が多い。
これはどこの地域でも大なり小なりあるものだろうが、それが著しいということなのだろう。

これが平成の市町村合併でも反映されたようで、結果としては全国でも市町村合併が進んだ県となったが、それまでのいざこざもひどかったようである。

また、長崎新幹線のルート問題や諫早湾干拓にまつわる争議、川棚町の石木ダム建設問題など、行政による対応のいまいちさや足の引っ張り合いなどが伝わってくる話も多く、困った地方だと著者が感じているのが伝わってくる。

特に人口の流出は深刻なので、観光や第一次産業を中心に不十分なブランド化を進めていくことや、難しいだろうが地域間の連携を取って利便性のあるインフラ整備などを提言しているが、著者がきちんと取材したがゆえに難しさを感じていて何とか前向きに書いている感じがある。

佐世保、平戸、松浦といった県北地域には多少知っていたが、大村や諫早、島原や南島原については初めて知る話が多くて参考にもなった。
特に、島原・天草一揆(島原の乱)で人口が激減してさまざまなところから移住してきた人が多い南島原市民が島原市民からの評判が悪いというのは、色々と考えてしまった。

必ずしも楽しい話ばかりではないが、興味深く読むことができた。





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