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読んだ本の感想をつづったブログです。


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小和田 哲男 (著)
NHK出版 (2012/2/23)


NHKで放送されていた歴史番組「さかのぼり日本史」の江戸時代初期(豊臣家滅亡)から室町時代にかけての部分を書籍化した作品で、主に経済の観点から解説されている。

家康が豊臣家の財力に勝つために取ってきた手段、秀吉の経済政策や経済力を用いた戦い方、信長による兵農分離の衝撃、応仁の乱以降に発生した戦国大名たちの経済振興策などが書かれている。

既に知っている内容も多いが、例えば秀吉が北陸の商人たちと手を組んで日本海交易で稼いでいた話や、小瀬甫庵が『甫庵太閤記』の中で秀吉のことを「算勘にしわき男」と評されていた話、北条氏康がそれまで地域ごとにまちまちで市が開かれていたのを重ならないように調整することで商業振興を図ったエピソードなどはあまり知らなかったので興味深く読んだ。

分かりやすく書かれていて、まあまあ良かったと思う。





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こいしゆうか (著)
マガジンハウス (2019/10/31)


作者と思われる主人公が、多くの人からスマホアプリの使い方を教えてもらう形で描かれているコミックエッセイ。

使い方によって合いそうなもの、使わなさそうなものとあるが、さまざまなアプリがあることを知ることができたのが良かった。

本書で紹介されている中で最も関心を引いたのは、「EPARKデジタル診察券」というアプリで、複数の医療機関の診察券をまとめて管理でき、予約もできるということで使ってみようと思う。

私は主人公の最初の頃とあまり変わらないレベルだと思っているので、たまには便利なアプリを調べたりホーム画面の整理などをしておきたい。





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小和田 哲男 (著)
新人物往来社 (2010/3/14)


徳川家康の事績を前半では時系列で紹介し、後半ではそれぞれの時代に起きた事件の理由などを解説している作品。

良くまとまっていて分かりやすいとは思うが、少し定説通りというか古い印象があるように感じた。
そのため目次の少し後ろのところを読むと、歴史雑誌で昭和50年代頃に掲載された記事を加筆・再編集したものと書かれていて、そのように感じるのも無理はないと思った。

家康をメインで書いた作品としては著者の『徳川家康大全』や、かなり詳しく書かれた本多隆成著『定本 徳川家康』、家康の狸オヤジイメージを覆す話が書かれた小林一哉著『家康、真骨頂: 「狸おやじ」のすすめ』などの方を勧める。





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港瀬 つかさ (著), シソ (イラスト)
KADOKAWA (2019/7/10)


料理や家事、かわいいものなどが大好きな男子高校生が異世界に転生して活躍するライトノベルの第7巻。

今回は悠利が初めて安全度が高いとされるダンジョン・「収穫の箱庭」に出かけることになった。
いくら安全度が高いといってもダンジョンはダンジョンで、冒険者でもなく戦うことができない上に妙なやらかしが多い悠利は心配ということで、アリー、ブルック、クーレッシュ、レレイ、イレイシアの5人とともに出かけている。

すると悠利は他の人が見えないはずのフードを目深にかぶった少年を見つけてお菓子をあげると、その少年がダンジョンマスターで…という話が展開している。
片言の話し方でダンジョンに多くの人が訪れてにぎわってほしいと語っているダンジョンマスターのキャラクターは可愛らしく、懐かれた悠利はすっかり友達になって別の章では困った事態から助けたりもしている。

他にも研究に没頭するあまりアジトの中で行き倒れることが多く「ダメな大人」とされるジェイクの扱われ方が語られる回や、さまざまなトッピングを楽しめるカレーパーティの回、これまで作れないと思っていたが実はヤクモが作れると判明したことによる冷やしうどんの回など、今回も悠利が作る料理や起こす騒動の話を楽しむことができる。

これまで何となくアジトメンバーが増えていたが、本作で「21人」という人数が明記されていた。
新たに加入するケースを別にすると、前からいたメンバーはこれで打ち止めということだろう。





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