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読んだ本の感想をつづったブログです。


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理不尽な孫の手 (著), シロタカ (イラスト)
KADOKAWA; 特装版 (2020/12/16)


引きこもりニートの30代男性が事故死し、異世界で騎士の息子として転生することで始まるライトノベルの第2巻。

第1巻の最後で父・パウロの策略によって連れてこられたのは親類に当たる公爵家で、そこの一人娘の家庭教師をすることになる。

しかし、その娘・エリスはわがままな上に気に入らなければ暴力をふるう凶暴な性格で、これまでに何人も家庭教師についた人たちが辞めてきたといういわくつきの人物だった。

ルディも当然ながらエリスから何度もボコボコにされるシーンが出てくるが、策略を用いたり想定外のことが発生したりするうちに、何だかんだ信頼を得られるような形で話が進んでいく。

前作に続いて本作でも終盤で一気に場面が変わる感じで話が進んでいて、単行本になることを意識してペース配分して書かれたのか、単行本にするに当たってペースを調整したのかは分からないが、このあたりはうまいと感じた。




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本郷和人 (著)
河出書房新社 (2022/1/26)


「鎌倉殿の13人」に関連し、当時の社会状況や坂東武者たちの考え方、13人の構成などについて考察・解説されている作品。

『吾妻鑑』などでいまいち冴えない人物として描かれている頼朝の父・義朝が平家の主流派が伊勢に移動した後の東国に源氏の基盤を築いた功績や、頼朝が文官たちを初期から重用していた先進性、足立や八田、土肥などの有力御家人たちがいつの間にか歴史から消えたのは北条氏と敵対する派閥だったからでは?という考察などが書かれていて興味深い。

中でも、後の足利尊氏や徳川家康でもそこまで文官タイプの人材を重視していないのに、頼朝が旗揚げの時期から藤原邦通という文官を起用していたことや、その後の北条氏が中原や大江といった文官と協調することで政権を盤石にしていった話が印象に残る。

尊氏や家康は下級貴族のいかにも文官タイプの人材はそこまで活用していないように見えるが、彼らには夢窓疎石や天海、崇伝のようなお坊さんのブレーンがついていたことを考えると、時代的な一因もあるのでは?とも感じた。
(鎌倉時代初期は、武士階級も受け入れやすい鎌倉新仏教の諸派が普及する途上だったということ)

当時の身分に関した意識や関東の地政学的な背景、乳母や外戚といった女性がらみの関係が重要だったことなど、多くのトピックが扱われていて興味深く読んだ。




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関連タグ : 本郷和人,


冬原パトラ (著), 兎塚エイジ (イラスト)
ホビージャパン (2015/8/22)


スマホとチート能力を持った状態で異世界に転生するライトノベルの第2巻。

国王から王女ユミナの婚約者ということで邸宅をあてがわれた冬夜は、執事やメイドといった使用人たちを雇用するなど、より異世界になじんできた感じが出てくる。

また、獣人の国であるミスミドへの使節として派遣されることになり、そこでは脳筋タイプの獣王や、ゴスロリ魔女の雰囲気をまとった妖精族の長・リーンなどと出会うなど、さまざまな出来事が発生している。

冬夜のスマホでまた新たな活用法を見つけたり、将棋や自転車といった異世界に存在しないものを作り出して流行していくなど、日常と非日常の組み合わせが絶妙だとも感じる。

次で日本と似た国を訪れる話になるところが面白そうなので、もう少し読み続けてみる。




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長谷川 ヨシテル (著)
柏書房 (2019/12/27)


歴史好きな芸人なのか、芸人もする歴史ライターなのかよく分からなくなった感がある長谷川ヨシテルによる、ライフワークとも言える城めぐりで印象に残る城を紹介している作品。

鬼が島の伝説が残る城、城跡に観覧車や競輪場が造られた城、廃城後の数奇な運命、考え抜かれた防御施設など、マニアックな話あり、驚かされるエピソードありと、多くの話が扱われている。

姫路城や丸岡城のように現存している天守閣が一歩間違うと失われていた可能性があったなど、古くからの建物が残ることがいかに難しいかが伝わってくる。

面白かったので続編の『キテレツ城あるき』も読んでみようと思う。




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