日付 | 記事タイトル |
2022/05/30 | 『地球から来た男』 |
2022/05/28 | 『戦国史の俗説を覆す』 |
2022/05/25 | 『シン・ウルトラマン』 |
2022/05/24 | 『逆転した日本史~聖徳太子、坂本竜馬、鎖国が教科書から消える~』 |
2022/05/23 | 『名画で学ぶ経済の世界史 国境を越えた勇気と再生の物語』 |
2022/05/21 | 『アルトゥルと行く! 不思議の国・ジャパン』 |
2022/05/20 | 『関ヶ原合戦の謎99』 |
2022/05/17 | 『ご当地グルメコミックエッセイ まんぷく大阪』 |
2022/05/15 | 『超訳 カーネギー 道は開ける エッセンシャル版』 |
2022/05/12 | 『スリルライフ』 |
2022/05/11 | 『「合戦」の日本史-城攻め、奇襲、兵站、陣形のリアル』 |
2022/05/10 | 『これからの出来事』 |
2022/05/09 | 『日本史に学ぶ一流の気くばり』 |
2022/05/08 | 『働かない技術』 |
2022/05/07 | 『地形で読む日本 都・城・町は、なぜそこにできたのか』 |
2022/05/06 | 『霊界1年生』 |
2022/05/05 | 『会社四季報の達人が教える 誰も知らない超優良企業』 |
2022/05/04 | 『笑える 腹立つ イスラム夫と共存中』 |
2022/05/02 | 『室町は今日もハードボイルド: 日本中世のアナーキーな世界』 |
2022/05/01 | 『マンガでわかる ○○の法則』 |

星 新一 (著)
角川書店 (2007/6/23)
星新一によるショートショート集。
中学生か高校生の頃に読んでいて再読する形だが、思ったよりも覚えていた作品が多い。
地球から外の惑星に追放される表題作の他、青年からある包みを預かった画家の話である「包み」、三歩歩いて死ぬという三歩病という謎の病気が広まる「向上」、人に知られないように暮らしている老人の話の「住む人」などで、オチを覚えていても面白い。
「夜の迷路」や「密会」は中国の怪奇小説(『聊斎志異』など)にもありそうな設定がいいし、「ある種の刺激」や「ゲーム」、「来客たち」なども良かった。
また、収録されている「もてなし」は「世にも奇妙な物語」で「ブルギさん」としてドラマ化されていて、他にも何作か星作品が「世にも奇妙な物語」で扱われているのを思い出した。
- 著者の作品について書いた記事
- 『ごたごた気流』
- 『おかしな先祖』
- 『ひとにぎりの未来』
- 『おのぞみの結末』
- 『夜のかくれんぼ』

渡邊 大門 (編集)
柏書房 (2016/10/1)
戦国史の俗説とされているものを15テーマ選び、それぞれの研究者たちが現在の研究結果として史実としてはこうだったのではないか?ということを語っている作品。
川中島の合戦、本能寺の変の黒幕説、中国大返し、関ケ原の合戦での問鉄砲などが挙げられていて、興味・関心によって当たり外れはあるものの、興味深い話が多い。
マニアックな話では、埼玉県にある杉山城跡についての論争が面白い。
特に資料が残っていないために縄張りや出土物から推定していくしかないものの、縄張りでの推定だと後北条氏時代の築城、出土物からの推定だと上杉氏時代の築城、さらには小田原征伐時に上杉景勝あるいは前田利家あたりの軍によって築かれた説もあるなど、謎が多い城のようである。
メジャーなところでは、毛利家で吉川広家と安国寺恵瓊の対立が関ケ原の合戦に影響を及ぼしたという話について、実際は広家が主君の毛利輝元から冷遇されていたという話や、恵瓊が特に広家と不仲だったような史実が出てこないなど、江戸時代に吉川家が恵瓊悪者説を広めたのではないか?という話が展開されている。
他にも、前田利家が死んだ直後に七将が石田三成を襲撃したのではなくて家康に三成の処罰を訴えたというのが史実に近いという話や、朝鮮出兵に関しては実際は複雑な交渉が各所で繰り広げられていた話、問鉄砲の伝説が作られた背景には関ケ原の合戦がすぐに決着がついた史実をそのまま書くと軍記物が盛り上がらないという江戸時代の事情などが書かれている。
著者によって面白さや分かりやすさにばらつきはあるものの、それなりに楽しむことができた。
- 関連記事
- 『戦国合戦 通説を覆す』
- 『怪しい戦国史』
- 『秀吉神話をくつがえす』
- 『学校では教えてくれない戦国史の授業 秀吉・家康天下統一の謎』
- 『関ヶ原合戦は「作り話」だったのか 一次史料が語る天下分け目の真実』

樋口真嗣 (監督), 斎藤工 (出演), 長澤まさみ (出演)
2023/4/12
話題になっている映画『シン・ウルトラマン』を先日観に行った。
怪獣ではなく「禍威獣」、科特隊ではなく「禍特対」のように名称に違う感じが当てられていたり、最新の映像技術が駆使されている一方、再放送などで観たことがあるウルトラマンの映像や画像を使っているシーンもあったりして、新しい設定と以前からの設定を織り交ぜているのが面白い。
禍威獣も、多分現代的なデザインにすることはできたはずだが、あえてオリジナルの感じを踏襲していたり、スペシウム光線の出し方などもそんな感じなのは昔からのファンへの敬意とも取れる。
一方で、日本だけで禍威獣が出現することに対する諸外国の反応や、関係省庁の駆け引き、ザラブやメフィラスといった外星人が政府に接触するシーン、戦闘シーンがSNSで拡散されるところなど、つっこまれがちな設定への対応や、現代的な設定などが抑えられているのもいい。
キャストでは斎藤工や長澤まさみ、西島秀俊といった主要キャストももちろんのこと、禍特対の上官役の竹野内豊が若い頃のイメージと違っていつの間にか渋いベテランという感じになっていたのも良かった。
怪獣や宇宙人をどのように入れ込んでいくのか?と思っていたが、うまく組み合わせることに成功しているように見えたし、けっこう楽しめたと思う。

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河合 敦 (著)
扶桑社 (2018/7/1)
成人した人からすると教科書で習った日本史の内容が、現在では違った教え方をされているところも多いという、同じ扶桑社新書から出た『教科書に載せたい日本史、載らない日本史~新たな通説、知られざる偉人、不都合な歴史~』の前作とも言える作品。
和同開珎や富本銭よりも前に無文銀銭と呼ばれるシンプルな銀貨が使用されていた説や、「鎌倉新仏教」は鎌倉時代ではなく江戸時代に広まったという話、西郷隆盛が江戸無血開城後に江戸の治安維持に失敗して更迭された話など、教科書に出てこない話が特に面白い。
著者が都立高校の教師だったこともあり、文部省から出される指導要領の変遷に対して思うことを語っていたり、例えば聖徳太子や坂本龍馬を外そうとしたらクレームが多数寄せられて撤回に追い込まれた話など、歴史教育にまつわる大人の事情が垣間見えるのも、楽しくはないが興味深い部分もある。
立派な人ばかりでないことを知ることができるのも歴史の面白さだと思っていて、教科書に書かれていなくても参考になったり元気づけられたりする話も多いわけで、そうした話も知りたいと思っている。
- 著者の作品について書いた記事
- 『教科書に載せたい日本史、載らない日本史~新たな通説、知られざる偉人、不都合な歴史~』
- 『なぜ偉人たちは教科書から消えたのか 【肖像画】が語る通説破りの日本史』
- 『最強の教訓! 日本史』
- 『逆転無罪!日本史をザワつかせた悪人たち』
- 『いっきに! 同時に! 世界史もわかる日本史』
