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読んだ本の感想をつづったブログです。



大野富次 (著)
知道出版 (2019/11/25)


歴史好きのおじさん(?)による、光秀=天海僧正説を語っている作品。

光秀と家康、細川藤孝による陰謀が秀吉に漏れたのは細川家家臣の松井康之からだったとか、家康が本能寺の変後に鳴海まで出兵したのは安土城を焼き払ったり光秀を保護するためという見方、天海僧正の前身だったとされる随風が死んだことで光秀が後釜に入り込んだなど、他の本であまり読んだことがない話が面白い。

また、関ケ原の合戦を描いた屏風に「南光坊」と書かれた天海と思われる鎧兜に身を固めた武将がいて、この天海=光秀は比叡山の僧兵を率いて合戦に参加したのでは?という見解も書かれている。

光秀が天海として世に出てきたのが秀吉が亡くなった後というのも、光秀の顔を知っている人物が減るのを待っていたと取れなくもない。

家康が召し抱えた武田家関係者の話や、家光出生にまつわる疑惑など全体的には関心があるテーマが多く書かれているものの、二次史料の記述から断言することが多いなど、思い込みの強さをごり押しする語り口がちょっと説得力を下げている。

たまに当たってしまう、題材がいいのに構成で評価を下げるタイプの作品だと感じた。




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