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読んだ本の感想をつづったブログです。



日付記事タイトル                                      
2023/03/29『天正壬午の乱』
2023/03/27『執権義時に消された13人ー闘争と粛清で読む「承久の乱」前史』
2023/03/26『HKT48 全員集合!』
2023/03/25『アドラー流 自分らしく生きる心理学: 勇気がわく! 自信がつく!』
2023/03/24『【悲報】本能寺で何かあったらしい……光秀ブログ炎上中! 歴史Web2.0』
2023/03/23『春秋戦国完全ビジュアルガイド』
2023/03/22『変わる日本史の通説と教科書』
2023/03/21『仙厓BEST100 ARTBOX』
2023/03/20『シン・仮面ライダー』
2023/03/18『マンガで読む戦国の徳川武将列伝』
2023/03/17『オートモードで月に18.5万円が入ってくる「高配当」株投資 ど素人サラリーマンが元手5万円スタートでできた!』
2023/03/16『日本はこうしてつくられた: 大和を都に選んだ古代王権の謎』
2023/03/15『徳川家康と9つの危機』
2023/03/14『三河雑兵心得-旗指足軽仁義』
2023/03/13『マンガ・日本人なら知っておきたい!戦国武将、ゆるイイ話』
2023/03/12『豊臣秀吉を名乗る人物から刀狩りの連絡がきました。詐欺でしょうか?』
2023/03/11『福岡の教科書 (大人のための地元再発見シリーズ)』
2023/03/06『日本はこうしてつくられた3 徳川家康 戦国争乱と王道政治』
2023/03/05『三河雑兵心得 足軽仁義』
2023/03/04『諍いだらけの室町時代 戦国へ至る権力者たちの興亡』
2023/03/03『家康家臣の戦と日常 松平家忠日記をよむ』
2023/03/02『サラリーマンは寝ながら“もっと"お金を増やしなさい!』
2023/03/01『チャートと地図でわかる 徳川家康と最強家臣団』



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平山 優 (著)
戎光祥出版 (2015/7/10)


本能寺の変後に旧武田領国だった甲斐、信濃、上野が混乱状態に陥って徳川、上杉、北条の三氏が争奪戦を繰り広げた「天正壬午の乱」と呼ばれる戦乱を細かく解説している作品。

前段階の武田氏滅亡から話を始めていて、まず信長によって武田家の一門や甲斐の有力国衆の多くが処刑された一方、信濃や駿河、上野の国衆たちは領国を安堵された者が多かったことが背景になったことが語られている。

そして本能寺の変後に甲斐の河尻秀隆は家康家臣の本多信俊を暗殺したことで本多の家臣や一揆に殺害され、上野の滝川一益は北条氏と神流川の合戦で大敗して本国の伊勢に退却、信濃に領地があった森長可や毛利長秀も撤退と織田系の領主たちがいなくなり、徳川家康、上杉景勝、北条氏直が乗り出した他、木曾義昌や真田昌幸、小笠原貞慶、保科正直、諏訪頼忠といった信濃の有力国衆たちも自立の動きを見せている。

上杉景勝は信濃北部の川中島四郡は支配できたが新発田重家の反乱が激化したためそこまでで止まり、家康は甲斐を支配して信濃に酒井忠次を差し向けたが諏訪や小笠原との交渉に失敗して劣勢となり、北条氏直は大軍を率いて上野から信濃、甲斐に攻め入ったが戦略ミスで深入りしすぎて動きが取れなくなるなど、それぞれで誤算がいくつも発生している。

この戦乱の山場としては家康軍と北条軍が対陣した若神子の陣で、家康軍は4倍以上の兵力がある北条軍と敵対した形だが、
  • 各方面の局地戦で北条軍に勝利
  • 家康についた甲斐の国衆によるゲリラ戦で、北条軍の兵糧の補給ルートを遮断
  • 信濃で家康方の依田信蕃からの働きかけで真田昌幸が北条方から家康方に寝返る
  • 織田家による駿河方面への援軍や木曾義昌への工作
  • 家康から「東方の衆」(佐竹氏を中心に結城氏や宇都宮氏など北関東の反北条勢力)への働きかけ
など、打てる手を着実に打って徐々に情勢を逆転し、北条は上野、徳川は甲斐・信濃を勢力範囲とする形で和睦を結ぶことに成功している。

ただ、それぞれが信濃の国衆たちを味方につけるために実現が困難な手形を乱発してしまったため、その後真田や木曾、小笠原などが家康に反乱を起こして秀吉に付け込まれるなど、代償も大きかったことが書かれている。

本書を読むと家康が関東移封後に酒井忠次の息子の家次に3万石しか与えなかったのは信濃攻略戦での度重なる失策が査定されたのでは?と思ったり、関東移封によって木曾、小笠原、保科といった国衆を根拠地から引きはがすことで統治しやすくなっただろうと思ったりもした。

歴史の教科書や読み物では家康が火事場泥棒的に甲斐・信濃の支配に成功したように書かれているものもあるが、本書を読むと2ヵ国を攻め取るのはそう簡単にいくものではないことや、さまざまなIFがありえたこと(例えば酒井忠次がもう少しうまく交渉できたらとか、北条氏直が真田昌幸らの助言を受け入れていたらとか)、家康が織田領国を北条や上杉から守るという大義名分を得て軍事行動を起こすというスタンスはその後の言動ともつながってくるなど(多分)初めて知ることが多く、非常に読みごたえがあった。





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榎本 秋 (著)
ウェッジ (2021/11/18)


鎌倉時代初期の内部抗争や承久の乱にかけて失脚したり殺害された人物を13人紹介し、その末路から現代に通じる教訓などを考察している作品。

「鎌倉殿の13人」からは北条時政、梶原景時、比企能員、和田義盛の4人、それ以外は阿野全成、源義家、畠山重忠、平賀朝雅、宇都宮頼綱、泉親衡、源実朝、後鳥羽上皇、三浦胤義の9人が扱われている。

中でも、宇都宮頼綱、泉親衡、三浦胤義あたりのチョイスは実に渋くていい。

それぞれの事績と、もし生き残れる道があったとしたら何が考えられたか?というIF、現代社会でも起こりうる派閥争いなどでどのように立ち回ることができるかなどを語っていて、歴史読み物とビジネス書の間みたいな感じになっている。

ちょっと論理が苦しい部分もあるが、歴史学者が語らなそうなことを語っているのはちょっと面白くて読みやすかった。





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関連タグ : 北条義時,


双葉社 (2023/3/7)


双葉社から少し前に出された、HKT48を特集したムック本。
『日経エンタテインメント!』の印象が強かったが、複数の出版社で扱われるのはいいことなのだろう。

巻頭が田中美久、山下 エミリー、武田 智加、地頭江音々、豊永阿紀、市村愛里の6人によるグラビアで、矢吹奈子と田中美久、本村碧唯と中西智代梨、小田彩加と雑誌『ムー』の編集長などとの対談、チーム改変でなくなったチームT2のメンバーによる座談会などが収録されている。

小田が子供の頃に自宅で宇宙人2人(?)と出会ったというエピソードや、チームT2のメンバーたちとキャプテンを務めた山下エミリーのやり取りなどが印象に残る。

ここ3年くらいで多くのメンバーが卒業して3チームから2チームに減った形だが、それまで卒業したメンバーが少なかったことの反動が来たことによる調整の時期ということ、パンデミックやグループの分社化などによる変化もあったわけで、そろそろ落ち着いてきたらいいと思う。

昨年加入した6期生も徐々にキャラクターが分かるようになりつつあり、さらなる活躍を期待している。





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関連タグ : HKT48,


内藤 誼人 (著)
三笠書房 (2019/10/21)


心理学者の内藤誼人氏が、アルフレッド・アドラーの心理学の言葉を心理学の事例などを踏まえて解説している作品。

日本でフロイトなどと比べてアドラーがあまり有名でなかった理由として、論旨が明確でわかりやすいところがありがたみに欠けるみたいな趣旨のことを語っていて、なるほどと感じた。

また、自己啓発本でアドラー心理学がこっそり使用されていることも多いらしく、そうした本を読むならアドラーの本を読んだ方が良さそうでもある。

内容としては気持ちは自分自身で変えることができることや、他者に先入観を持つとそれが実現してしまう傾向、フラットに付き合うことなど、確かに分かりやすくて納得しやすい話が多い。

実践をどこまでできるか?がこの手の本を読んでからの課題となるが、まあ気が付いたら実践してみようかと思う。






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関連タグ : 内藤誼人,