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板野 博行 (著)
三笠書房 (2021/11/29)


鎌倉時代の歴史書『吾妻鏡』の内容と、編集責任があった北条氏による曲筆の疑惑などを分かりやすく語っている作品。

天台座主で関白・九条兼実の弟でもある慈円を語り手としている。
この慈円は『愚管抄』を著していて、第一次史料である分だけ『吾妻鑑』よりも記述が正しいとされている。

内容としては「鎌倉殿の13人」に出てきた話がやや通説寄りで語られていて分かりやすい一方、近年の歴史研究の結果があまり反映されていないので物足りない部分もある。

「慈円が語る」という形式のために、少し踏み込んで「こうだったに違いない」みたいな書き方をしていると思われる。

中には他の関連書であまり書かれていない、源(土御門)通親という公家と丹後局という後白河法皇の愛人の2人が、朝廷や幕府の要人たちを手玉に取って政治を引っ掻き回した話なども興味深い。




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