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読んだ本の感想をつづったブログです。



河合 敦 (著)
ビジネス社 (2023/10/20)


日本史に出てくる人物たちが、後継者選びや育成において成功したり失敗したりした事例を紹介している作品。

家康の成功と秀吉の失敗という対比や、毛利元就の「三本の矢」のフィクションのようによく知られるエピソードの他、細川忠興の家を安泰にするためのなりふり構わないやり方、伊達政宗と長男で宇和島藩祖の秀宗との確執など、戦国武将の話が目立つ。

関ケ原の合戦で親と子で西軍と東軍に分かれる例は多いが、有名な真田家ではなく志摩の九鬼家をチョイスしているのが渋くていい。

後継者に恵まれなかったりプレッシャーに押しつぶされた例もままあり、親鸞の長男の善鸞や渋沢栄一の長男の篤二の話が書かれていて、必ずしも本人の責任だけとは言い切れないと思う部分もある。

現在は寝具の大手として知られる西川家が業態を変えて生き残ってきた話や、三菱の岩崎家が弥太郎の死後にどのように状況と戦ってきたかなど、あまり知らなかった話も多く、興味深く読むことができた。




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関連タグ : 河合敦,


藤本 壱 (著)
自由国民社 (2019/12/27)


タイトル通り、高配当・連続増配株の方法を解説している作品。

銘柄を選ぶにあたってのポイントや過去の事例、著者が期待する銘柄などが書かれている。

近いテーマの作品を何冊か読んで重なる部分もあるが、作者によって期待する銘柄が多少異なってくるのは面白い。

本書に書かれている中だと、ユー・エス・エス(4732)を新NISAで購入してみようかと考えている。
理由は、懇意にしている自動車屋さんと中古車を見に行ったのがこの企業の中古車展示場だったから、というもので、やはり気になるポイントがあると投資対象の候補に挙がりやすくなる。




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大塚 英志 (編集), 山本 忠宏 (編集)
筑摩書房 (2020/5/8)


源頼光と配下の四天王が酒呑童子を退治する話である『酒天童子絵巻』、不実な男に激怒した少女が大蛇になって追いかけてくる『道成寺縁起』、頼光と渡辺綱が土蜘蛛と戦う『土蜘蛛草子』の3つの絵巻物を、漫画のコマ割りにして分かりやすくしている作品。

昨年読んだ『まんが訳 稲生物怪録』と同じ編者の作品でもある。

元々の絵巻物だと長い巻物に登場人物と説明があってシーンの移り変わる部分で山や雲が描かれるような形式になっている形なのを、キャラクターの顔や体の一部、持ち物などをコマとして切り取り、セリフもつけることで漫画の形になっているのは改めてかなりの技術によるものだろうと感じられる。





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津田 義史 (著)
秀和システム (2022/2/22)


昨年、職場で内作でRPAを構築できないか?UiPathでどこまでできるか?ということで学習・調査するために購入してもらった作品。

ベンダーから、UiPathは小規模な企業で内作で構築する分には無料ということを聞いたための選択となった。

本書を読みながら構築を始め、Webサイトにログインして必要なボタンをクリックして・・・というところまで作成して会議で披露するところまでできた。

ただ、その後費用対効果の面や他の業務との兼ね合いなどもあり、結局実施しないままとなった。

これには、別のところでベンダーに構築してもらったRPAでトラブルが発生したら私に問い合わせが来て、自分で調べたりベンダーに調査依頼をしたりとかえって作業が増える羽目になり、自分にとって何のメリットもなくデメリットばかりだということに気付いてやる気をなくしたことも大きい。

使う人自身が調べたり問い合わせるのであればまだしも、使用しない私に調査するよう依頼が来るのは面白くない。

システムツールがノーコードになっても、作業する人の負担が集中したら結局属人化していい結果にならない、というケーススタディを得る結果となった。

・・・そうそう、本書の内容自体は分かりやすくて良かったと思う。




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