『本当にヤバイ!欧州経済』:雨読夜話

ここでは、「『本当にヤバイ!欧州経済』」 に関する記事を紹介しています。
本当にヤバイ!欧州経済
本当にヤバイ!欧州経済
渡邉 哲也 (著), 三橋 貴明 (監修)
彩図社 2009-10-23

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2ちゃんねるで「代表戸締役」なるハンドルネームで人気のある経済評論家による、出口の見えない危機にはまり込んだ欧州経済の状況について語っている本。

数年来の金融バブルにおいてアメリカからあやしい債権を押し付けられたとも見られる欧州各国だが、債権の証券化や世界各国への販売には英・仏・独などの金融機関も大きく関与しており、事態はそれほど単純なものではないことが分かる。

また、英国、フランス、ドイツ、スペイン、スイスそれからラトビアやハンガリーなど中欧・東欧新興国における各国の経済構造の違いによって危機の訪れるタイミングに差があることで、危機対策の足並みに乱れが生じていることが書かれている。

問題を複雑にしているのが、財政赤字の幅を制限しているマーストリヒト条約と、各国で流通しているにもかかわらず発行主体の責任があいまいになりがちなユーロという通貨の存在である。
通常こうした金融危機に陥った国家では
  • 通貨の供給を増やす
  • 公的資金を投入して金融機関の救済を行う
  • 財源として国債を増発する
  • 金利を引き下げる
などの政策が採られるものだが、各国が勝手な対策を実施することに時間がかかり、問題を拡大させる結果となっている。

また、これまでうまくいってきた欧州内での先進国から新興国への投資というモデルも完全に崩壊しており、欧州の統一という理念も崩壊一歩手前のような状態であることが感じられる。

ある意味最も深刻な状況にあるのがスイスなど秘密口座が存在して資金の逃避地となっていた地域で、これまでは大目に見てきたアメリカがなりふり構わぬ圧力をかけてきたことによって、情報開示や金融政策への規制を強制されるようになってきたことで、経済上の存在意義が薄れている。

ブルームバーグやロイターなど欧州の通信社の記事を掲載して解説をつけていくという構成になっており、ニュースの見方も教えられるようで分かりやすい。
あまり日本のマスコミがきちんと報じてくれないことが書かれていてためになる。

ただ、三橋氏と比べると文章のキレはやや落ちるのと、誤字や変換ミスが目立つのがちょっと難点である。
しばらく売れ続けると思われる内容なので、校正に時間をかけて欲しいところだ。

[著者と監修者の共著]
完全にヤバイ!韓国経済
「完全にヤバイ!韓国経済」
 著者:三橋 貴明,渡邉 哲也
 出版:彩図社
 発売日:2009-07-07
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