『カラー版 妖精画談』:雨読夜話

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カラー版 妖精画談 (岩波新書)
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水木 しげる (著)
岩波書店 1996-07

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『ゲゲゲの鬼太郎』などの妖怪漫画で知られる水木しげるによる、世界各国の妖精をイラストと解説で紹介している作品。
スコットランドやアイルランドのようなケルト人の住んでいた地域を中心に、ドイツ、ロシア、北欧などヨーロッパ系の妖精たちが扱われている。
地中海地域の妖精があまり出てこないのはキリスト教の伝播が早かったために各地域に伝わる信仰が衰退したためだろうか。

いくつか挙げると、
  • 英国の海岸に住むとされる温和なアザラシ人間のローン
  • 鉱山で鉱脈のありかを教えてくれたり、家事を手伝ってくれるなどいいやつであるコボルト
  • 人によって違った姿で見えるためにイット(It)としか呼びようのないスコットランドの妖怪
  • 自らの頭を小脇に抱えた北欧版山姥ともいえる、山のトロル
  • ストーンヘンジなど巨大遺跡の近くで宝を守る醜悪なスプリガン
などで、著者が解説において日本の妖怪と比較を試みたりしているので興味深い。

また、グレムリン(機械にへばりついて不具合を起こさせる)やチェンジリング(魔物が人間の赤ん坊をさらって魔物の子と交換する)など映画のネタ元になったもの、ゴブリンのようにゲームでおなじみのもの、バグベアのようにコンピュータウイルスの名前になったものなどがあり、いかに西欧文明に妖精の影響があったかが感じられてくる。

英国のマン島と言えばかわいすぎるという評判の美少女ベッキー・クルーエルの出身地だが、妖精の伝説も多く伝わっており、
  • 美女の姿をして男性を惑わせるラナンシー
  • 毛むくじゃらで怪力の持ち主だがちょっと頭の弱いフェノゼリー
  • 群れをなす小人のフェリシン
などが描かれている。
ベッキーも飽きられたらこの手のネタで引っ張るかもしれない。

著者の画風が画風なので、醜悪なタイプの妖精だとうまくハマるが美女タイプの妖精はいまひとつ魅力が伝わらない気がするが、全体的には面白かったと思う。

[参考文献に挙げられていた作品]

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この記事へのコメント
職業柄というのはなかなか大変ですね(笑)
春から『ゲゲゲの女房』が放送されるので、水木作品がまた話題になることも多そうです。
2010/02/27(土) 08:24 | URL | ufit #-[ 編集]
そのシリーズは僕も持ってます。
作画資料としては秀逸です。
あまり影響されないようにするのが大変で(笑)
2010/02/26(金) 19:31 | URL | 佐佐木あつし #-[ 編集]
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