『無重力でも快適』:雨読夜話

ここでは、「『無重力でも快適』」 に関する記事を紹介しています。
無重力でも快適 (ハヤカワ文庫JA)無重力でも快適 (ハヤカワ文庫JA)
(1989/02)
草上 仁

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草上仁による5作のSF短編集。
以前読んだ『お喋りセッション』がなかなか面白かったので、ブックオフにて105円で販売されていたものを購入して読んだ。

収録されているのは以下のもので、これまで読んだ草上作品3冊の中では最も面白かった。
  • 「無重力でも快適」:無重力下でも快適に用を足せるトイレシステム会社のサポート担当者が、ある事情から怒り狂った顧客の宇宙船員と珍妙なやり取りをする表題作
  • 「クーラー売ります」:マーケティング担当の無能さにより、寒冷化の進んでいる惑星へクーラーの販売に行かされた営業マンの奮闘を描いたドタバタ劇
  • 「太公望」:知的生命体探索チームを乗せた宇宙船が湖のある惑星で探査を始めたが、釣り好きの船長が釣りを始めることから意外な事態が発生するユーモアSF
  • 「ウィークスを探して」:人類がかつて愛した知的生命体を探し求める男を描いた本書内での異色作
  • 「ヘイブン・オートメーション」:人口増大により事務処理に追われて過労状態となっている神々の世界へ、セールスマンが登場して解決策を提示する作品

この中では特に、天然なのか意地悪なのか分かりにくい主人公と隠し事のある船の乗組員がコントのようなやり取りを繰り広げる表題作と、釣り好きの船長が知的生命体探査そっちのけで釣りに熱中する「太公望」が笑える好きな作品だった。

解説を星新一が書いていて、著者は和製フレドリック・ブラウンのような評判があるらしいことが分かった。
少なくとも本書が発行された当時は会社員との兼業だったことも書かれており、作品がそれほど多くないように感じるのも理解できた。


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