『あぁ、監督 ――名将、奇将、珍将』:雨読夜話

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あぁ、監督 ――名将、奇将、珍将 (角川oneテーマ21)
あぁ、監督    ――名将、奇将、珍将 (角川oneテーマ21)
野村 克也 (著)
角川グループパブリッシング 2009-02-10

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野村克也・現楽天名誉監督による、真っ向から監督について論じている本。
監督のタイプ分け、これまで出会った監督たち、WBCやプロ球団での監督選びにおける問題点などを語っている。

最初に監督には①オーナー②選手③ファン④メディアという4つの敵があるとしていて、もう一つのさらに強大な敵として自分自身を挙げており、過去の成功でハングリー精神が欠如したという自身の体験を振り返っている。

そして監督が選手を動かす上でのタイプ分けをしていて、以下の6つを挙げている。
  1. 恐怖で動かす
  2. 強制で動かす
  3. 理解させて動かす
  4. 情感で動かす
  5. 報酬で動かす
  6. 自主的に動かす
一般的なイメージ通りではあるが、1.の代表例には星野仙一や西本幸雄、2.には広岡達郎あたりが挙げられている。
当然理想は6.だがそううまくいくわけはないので、それぞれの監督においてはそれらの要素をどの程度組み合わせるかによって指導方法が変わってくる。

このあたりから過去の鶴岡一人、三原脩、水原茂、川上哲治、森祇晶、上田利治などの監督たちのエピソードを交えて批評している。
特に、著者の現役時代の監督である鶴岡一人については感謝とわだかまりの入り混じった複雑な感情が書かれている。
親分と呼ばれる情感あふれる指導方法には定評があったが、自身が嫌われていたと思われることもあって子分を作ることを弊害と見て、反面教師とした経緯が語られていて興味深かった。

他にも内容が自身の思い入れの強い職業についてであることや、当時WBCの監督選びに強い不満(自身や落合博満が候補にすら挙がらない)を抱いていたこともあり、かなりねちっこい恨み節が前面に出ているように思われた。
著者は年賀状やあいさつといった礼儀をうるさいようで、他の本にも書いてあった古田が年賀状を一枚も送ってこないということを本書でも書いていてしつこい。
どうやら私には人望がないようだと書いているが、このあたりに原因があると思う。

さすがに三原や川上、鶴岡といったよく知らない時代の監督の話はややピンと来ないところもあるが、まあまあ面白かったと思う。


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