『なぜ正直者は得をするのか―「損」と「得」のジレンマ』:雨読夜話

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なぜ正直者は得をするのか―「損」と「得」のジレンマ (幻冬舎新書)
なぜ正直者は得をするのか―「損」と「得」のジレンマ (幻冬舎新書)
藤井 聡 (著)
幻冬舎 2009-07

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社会心理学やゲーム理論、生物学など多くの学説を根拠に、人間は本質的には利己主義者ではなく、利己主義者は淘汰されることを語っている本。

まず、経済学で想定されるような完全に合理的かつ利己的に行動する人間はほとんどおらず、人間は感謝や復讐、公平性への欲求といった不合理なところがあるために本質的には利己主義者ではないことを主張する。

ただし自らが利己主義者だと思い込み、それに合った行動をすることで利己主義者らしくなっていくことも書かれている。
結果としてこうした行動が最近耳にする言葉で言えばフリーライダー(ただ乗り)のような形となってしまう。

しかし利己主義者は以下の3つの法則により最終的には自滅することになることを語っている。
  1. 利己主義者は協力して物事を進めることができない
  2. 利己主義者は隠そうとしても他人にその性向がばれ、つまはじきにされる
  3. 利己主義者が多数となった集団は衰亡する
3つとも納得しやすい話で、2.のように利己主義がばれないようにするという手を使おうとすると、徳川家康のように最後の最後、ここぞというところまで隠し切るくらいでないといけないのだろう。

3つの法則の中で最も強力で破壊力があるのが3.の法則で、利己主義者でない人まで巻き込んでしまうという問題がある。
文明や国家から企業といった多くの組織が崩れるパターンに利己主義者がはびこることがあり、現代日本の問題点でもあるとしており、一人一人が利己主義者にならないことが最終的には得をするということを理解した行動をすべきと主張している。

読む前に期待していたほど面白くはなかったが、このところよく読む古典の解説書で主張している内容と通じる部分があると感じ、それなりに理解できる内容だった。



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