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『妖怪絵巻-日本の異界をのぞく』:雨読夜話

ここでは、「『妖怪絵巻-日本の異界をのぞく』」 に関する記事を紹介しています。
妖怪絵巻 (別冊太陽日本のこころ)
妖怪絵巻 (別冊太陽日本のこころ)
小松 和彦
平凡社 2010-06-25

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『大江山絵巻』、『土蜘蛛草子』、『稲生物怪録絵巻』、『百鬼夜行絵巻』など妖怪のたぐいを描いた絵画をB4サイズのカラーグラビアとともに紹介し、日本人が妖怪に対して抱いていたイメージなどを解説している作品。

下の関連記事で書いた作品に掲載されていたもの、昨年に兵庫県立博物館の特別展で展示されていたものがあったり、初めて目にするものもあったりと、かなり多くの絵巻物が収録されている。

初めて見た絵巻物で印象に残ったのは、中国から日本に自信満々で乗り込んできた是害坊という天狗が、高僧や護法童子たちに散々な目に合わされて逃げ帰ってしまうという『是害坊絵巻』である。
是害坊のへなちょこさと、彼を助けたしなめる日本の天狗たちの会話がなされているのが面白い。

天狗ものとしては、堕落した坊さんたちを天狗に見立てて風刺した絵巻物も多く収録されていて、解説では日本魔界化計画というフレーズが出たのにはけっこう新鮮な驚きを受けた。

他には『化物草子』という作品で、陰陽道を極めた貴族の三善清行(善宰相)が化け物屋敷を購入し、出てきた化け物たちに所有権を主張して追い出すという場面なども新鮮で良かった。

江戸時代の妖怪作品ではお笑い系もかなりの割合で出てきて、見越し入道、ろくろ首、ぬえ、豆腐小僧などがその常連となっている。
特に豆腐がなければ存在価値を失う豆腐小僧が、うっかり豆腐を落とすシーンがしばしば出てくるのには脱力してしまう。

小松和彦や京極夏彦などによる解説も読みごたえがあり、楽しんで読むことができた。



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