『舞い降りた天皇 初代天皇「X」は、どこから来たのか(上・下)』:雨読夜話

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舞い降りた天皇(上) 初代天皇「X」は、どこから来たのか (祥伝社文庫)
舞い降りた天皇(上) 初代天皇「X」は、どこから来たのか (祥伝社文庫)
加治 将一
祥伝社 2010-10-14

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初代天皇にあたる神武天皇をXと呼び、その正体や邪馬台国の所在、空白の四世紀といった日本古代史の謎に作家が挑むという歴史ミステリー。

自称”まつろわぬ作家”で著者の分身でもある主人公の望月は明治天皇すり替え疑惑を描いた『幕末 維新の暗号』を著したことで脅迫を受け、さらには刺客の襲撃まで受けるところから物語は始まる。

望月は仲間とともに各地の神社や遺跡を調査したり、『古事記』、『日本書紀』、『魏志倭人伝』といった文献を精読し、以下のような材料から推論を組み立てていく。
  • 壱岐と対馬が北九州や朝鮮半島南部に与えた役割
  • 福岡県糸島市の平原(ひらばる)遺跡における墳墓や銅鏡などの意味
  • 『魏志倭人伝』の記述の不自然さ、例えば道のりを里数で表した部分と日数で表した部分の違いなどへの考察
  • 三国時代に遼東半島と朝鮮半島で割拠した公孫氏の勢力が古代日本に及ぼした影響
調査の途中からは随所で縄文倭人と名乗る人々が登場し、さまざまなヒントを望月に与えていく。
このあたりの描き方は、大陸から来た天孫系が原住民を虐げてきたという八切止夫の歴史観に近い。

そして史書の曲筆疑惑や古代史における政戦での駆け引きなどが推測され、やがてXの正体や神武東征の実像に迫っていく。

文章やストーリーの出来は荒いように感じるが、最近の考古学上の発見や新たな解釈などを用いていてなかなか刺激的なミステリーだったと思う。




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