『快盗タナーは眠らない』:雨読夜話

ここでは、「『快盗タナーは眠らない』」 に関する記事を紹介しています。
快盗タナーは眠らない (創元推理文庫)
快盗タナーは眠らない (創元推理文庫)
ローレンス ブロック (著), 阿部 里美 (翻訳)
東京創元社 2007-06-20

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戦争での負傷により眠らなくなった語り手のタナーが、第一次世界大戦頃トルコに埋蔵された金貨を求めて活躍する冒険小説。

タナーは不要となった睡眠時間を学習に充てたことで、主要言語をあらかた習得した他、好奇心旺盛な性格のため世界中のマイノリティ団体に加入して機関紙に執筆までしている。

冒頭はトルコに入国時にトルコ政府ににらまれているアルメニア人の団体に加入している点をとがめられてスパイ容疑で投獄されるシーンから始まる。

そしてアメリカの一般市民だったタナーは状況を打開するため、何かをするたびに各国政府からの指名手配を受けて追われることになる。

持ち前の機転や洞察力を用いる他に個性豊かな仲間たちの助けを借りたりして、アイルランド、スペイン、クロアチア、マケドニア、ブルガリア・・・といった各国を渡り歩いていく。

書かれたのが冷戦期だったために鉄のカーテンの話や、クロアチアやマケドニアがユーゴスラビア内にあったことなどを懐かしく思いながら読み進んでいくことができる。

本の帯には「インディ・ジョーンズ+ルパン三世+007?」とあり、宝の存在を知るエピソードなどはアメリカの宝探し映画によくあるような形でなかなか楽しむことができた。

タナー自身はスパイや大立ち回りを望んでいない地味な普通の市民のつもりなのに活躍してしまうあたりは、パーネル・ホールの『探偵になりたい』に通じる感じもあったと思う。



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