『江戸の妖怪事件簿』:雨読夜話

ここでは、「『江戸の妖怪事件簿』」 に関する記事を紹介しています。
江戸の妖怪事件簿 (集英社新書)
江戸の妖怪事件簿 (集英社新書)
田中 聡
集英社 2007-06-15

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江戸時代の怪事件を紹介し、当時における現代とは異なる考え方や世相について語っている本。

冒頭で、江戸時代においては幽霊なんていないというところまではともかく、それらは狐や狸に化かされたからと考える人が多いとあり、ちょっとあっけに取られる。

現代であれば幽霊と狐や狸が化けることのどちらがありそうかと言えば幽霊と答える人が多いと思うが、江戸時代はそれが逆というのが面白い。

化けて出る動物にたいして単に恐れるだけでなく、人間をたぶらかした動物を容赦なく殺すなどの事例も出てくる。
例えば佐倉藩では化けて出た猫たちを殺して吸い物にして食べた上、その中には尻尾が二尾ある”猫又”もいたというのだから、かなり驚く。

また、化け物が訪れる屋敷に野次馬が詰め掛けて住人が出ていかざるを得なくなった話があり、本当に恐いのは化け物ではなく人間と書かれていたのには妙に納得した。

他にも福岡・黒田藩で夜な夜な襲ってくる化け物と犬が戦った報告書の件や、狐つきにまつわる裁判で南町奉行が一喝して狐が恐れ入ってしまう話などが扱われている。

扱われていた事件は興味深いものが多かったが、途中から分析している部分が退屈で読みにくくなってきたのが残念だった。
題材が面白いだけに、構成の仕方によってはもっと楽しめる作品になったと思うのだが。



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