『孔子暗黒伝』:雨読夜話

ここでは、「『孔子暗黒伝』」 に関する記事を紹介しています。
孔子暗黒伝 (集英社文庫―コミック版)
孔子暗黒伝 (集英社文庫―コミック版)
諸星 大二郎
集英社 1996-11-15

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諸星大二郎による、孔子や老子、釈迦、オオクニヌシなど多くの伝承を元にした、伝奇漫画。

以前著者の『妖怪ハンター 地の巻』を読み、おどろおどろしいがなぜか惹きつけられる魅力があり、本書も読んだ。

ストーリーは孔子が出会った赤(せき)という少年が、インドでアスラという少年と出会い、さまざまな冒険をするというものである。
『論語』に出てくる話だけでなく、『老子』や仏教、アニミズム、出雲神話など様々な神話や伝承を用いて、妖術や化け物が登場するスケールの大きな話に仕上がっている。

さすがに全ての話の元を追うことはできないが、例えば『論語』に悪人の代表みたいな扱いをされている陽虎(ようこ・春秋時代の魯の梟雄)が登場し、妖術で化け物となって孔子と戦うあたりは笑ってしまった。
『論語』では孔子に嫌がらせをする嫌なやつとして描かれているのでそうなるのだろうが、晋へ亡命した後に趙簡子の忠実な家来となった話も好きなので、ちょっと複雑な気持ちがある。

顔回、子路、子貢といった孔子の弟子たちも登場するが、おっちょこちょいなイメージのある子路ではなく、商才があって才気走ったところのある子貢の方を三枚目として描いているのも印象的である。
『論語』の現代語での抄訳を読んでいると、”あぁ、あれあれ!”という話がいくつも登場する。

儒教や仏教、神話などに登場する概念でいまひとつピンとこないところもあるが、圧倒的なインパクトでぐいぐい読み進んでいくことができる。

あまり明るい話でないのに、独自の魅力が印象に残る。
このもやもやした感じは、半村良の『産霊山秘録』が近いと思う。



[孔子・論語について漫画とからめて書かれている作品]





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