『日本ぶらりぶらり』:雨読夜話

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日本ぶらりぶらり (ちくま文庫)
日本ぶらりぶらり (ちくま文庫)
山下 清
筑摩書房 1998-04

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画家・山下清による、日本各地を旅行した見聞をつづった日記。

放浪を繰り返していた時期の『山下清の放浪日記』に続くもので、この時は既に画家として有名になっている。
放浪そのものはその後も時々やっているが、多くは実弟あるいは保護者兼プロデューサーとして清を世に出した精神科医の式場隆三郎氏とともに旅行していたことを書いている。

冬の間に滞在することの多かった鹿児島をはじめ、岐阜の大仏や鳥取砂丘、東京近郊などを訪れたことをペン画とともに書いていて面白い。

『放浪日記』にもあったように、”ので”という接続詞を多用して一文が極端に長いかと思えば、”つらいのです”といった形でストレートな心情は短く区切るという文体は本書でも同様で、独自の魅力がある。
寿岳章子という国語学者の解説によると、文章の面白さに驚き研究としてにまとめたという。

その文体から、死後のことは分からないので神仏を拝んだりしないという現実主義や、行く先々でうまくお礼を言えないことへのもどかしさ、メンコで覚えたという兵隊の階級で物事の尺度を判断することなどが書かれていて、時折素朴ながらも本質的なことを指摘していたりする。

強烈なボケを連発する清に対して、冷静かつ的確なツッコミを入れる式場博士がいることも面白さを加えていて、常識とは何かを考えさせられたりもする。

式場博士によるあとがきで、清をヨーロッパ旅行に連れて行く話をしており、それを扱っている『ヨーロッパぶらりぶらり』も読むつもりである。



[式場博士の著作]
式場博士の脳力集中・休養法12講 (角川oneテーマ21)
「式場博士の脳力集中・休養法12講
(角川oneテーマ21)」

 著者:式場 隆三郎
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