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『逆説の日本史〈11〉戦国乱世編―朝鮮出兵と秀吉の謎』:雨読夜話

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逆説の日本史〈11〉戦国乱世編―朝鮮出兵と秀吉の謎
逆説の日本史〈11〉戦国乱世編―朝鮮出兵と秀吉の謎
井沢 元彦
小学館 2004-02

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逆説の日本史シリーズの秀吉編。今回は秀吉の右手が実は6本指だったという衝撃的な箇所から始まっている。
この記述は宣教師のルイス・フロイスが書いていたようで、ある本では「秀吉を嫌ったあまりのでたらめ」と批判していたが、前田家の文書でもこの記述があることや秀吉の肖像画での不自然さを考えるとあながちでたらめでもないかも知れないと思った。

どうも秀吉はその成功があまりに鮮やかなので、教科書などでは織田家の乗っ取り経過が軽めに書いてある傾向があるが、乗っ取りは乗っ取りであり、持ち上げすぎることは考えものだろう。

秀吉の朝鮮出兵は秀吉個人の妄想から出たかのように書かれているが、当時の政治状況からみると方法をそれなりにうまくやっていれば明・朝鮮への進出はそれなりに可能だったのではないだろうか。
明は中央集権であることを考えれば、朝鮮にて一揆を起こさせた上で味方につけ、女真族と連合して北京を陥としてしまえればどうなったか分からない。
指揮系統については前田利家か蒲生氏郷あたりを総大将に任命すれば、あれほど揉めたりはしなかっただろう。なにより敗因は情報不足と兵站の軽視に尽きるだろう。

どうも秀吉はキリシタン勢力におだてられて明への進出を決め、キリシタン勢力は日本と明が争ってお互いが疲弊してその漁夫の利を狙うつもりだったのではないだろうか。ここでスペインがレパントの海戦で英国に敗れたことで東アジアへの進出が止まったという部分が従来見落とされがちな点であり、面白かった。



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