『文明の海へ―グローバル日本外史』:雨読夜話

ここでは、「『文明の海へ―グローバル日本外史』」 に関する記事を紹介しています。
文明の海へ―グローバル日本外史
文明の海へ―グローバル日本外史
川勝 平太
ダイヤモンド社 1999-06

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
文明の海洋史観 (中公叢書)
文明の生態史観 (中公文庫)
富国有徳論 (中公文庫)
日本文明と近代西洋―「鎖国」再考 (NHKブックス)
「美の国」日本をつくる―水と緑の文明論 (日経ビジネス人文庫)


現在静岡県知事を務める経済学者による、90年代後半に『週刊ダイヤモンド』に連載していたエッセイをまとめている作品。

日本や西欧、中国といった文明の類型や相互の関連などを海から語っていて、著者の代表作である『文明の海洋史観』や『富国有徳論』につながる内容となっている。

アングロサクソンと日本の比較をしている章が特に印象に残り、『英国議会資料』がいかに重要視されてきたかが書かれている。

また、日本では武士が土地財産を持っていなかったことなどの事情から所有と経営の分離が早く進んだのに対し、西欧では所有と経営の分離はマルクスの『資本論』でも書かれておらず、20世紀初頭にシュンペーターが言及したのが初めてと、実は200年くらい差があるという話には少し驚いた。

マルクスの『資本論』などでは唯物史観と言いつつも物の歴史に言及がないなど、従来のマルクス主義的な歴史観への批判がなされているところが興味深い。

日本とシナの関係で日本が明との戦争に敗れたことで華夷秩序に組み込まれたと書いているなど一部首をかしげたくなるところもところどころあるが、新鮮に感じる視点や知らなかった歴史などが多く書かれていて面白かった。
他の著書も読んでみたいと思う。



[著者の作品]

にほんブログ村 本ブログへ
スポンサーサイト

この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック