『危機と金(ゴールド)』:雨読夜話

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危機と金(ゴールド)
危機と金(ゴールド)増田 悦佐
東洋経済新報社 2011-06-17

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増田悦佐による、金(ゴールド)の資産としての有用性や、不換紙幣(現在主流となっている、金と交換できない貨幣)と兌換紙幣(以前使用されていた、金と交換できる紙幣)が使用された歴史などについて語っている作品。

金は6000年以上にわたって通貨として使用されてきたが、理由として、
  • 値動きが他の通貨や商品に比較して安定している
  • 重量当たりの価値が高く、持ち運びしやすい
  • 燃えたり腐ったりという形で、素材自体の価値が下がることがない
  • 真贋が判断しやすく、世界中どこでも換金できる
といったところを挙げている。

また、金はインフレ時に強いことは知られているが、実はデフレ時でも強いとある。
ただし値動きは対照的で、インフレでは価格が乱高下する一方、デフレだと緩やかに値上がりする傾向があるという。

そして、19世紀後半から20世紀前半にかけて世界各国で利用されていた、金本位制(兌換紙幣を利用する制度)についての話題となる。
金本位制は過去のものと思われているが、金による裏づけがあるために通貨のバブルになりにくいという長所があることが書かれている。

そこから、金に対して自国の通貨価値が下がっている欧米諸国と、さほど金に比べて円の価値がさほど下がっていない日本の対比を行っており、このあたりは著者の他の作品でも見られる論調となってくる。
日本では歴史的に金をあまり貯め込まず、金で積極的に外国の文物を購入してきたことがフラットで市場規模の大きい社会を作ることに寄与したことが書かれていて興味深い。

他にも、欧米の国や金山会社が金が下落すると予想して大損失を被ってきたことや、金の高騰は採掘技術の進歩や鉱脈発見のきっかけになる話など、多くの話が入っている。

これまで金は債券のような利子も生まないし、株のような成長への期待も持てないことからあまり関心がなかったが、その重要性を認識することができた。
少しずつ金投資などについて調べてみたいと思う。



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