『デイヴィッド・オグルヴィ 広告を変えた男』:雨読夜話

ここでは、「『デイヴィッド・オグルヴィ 広告を変えた男』」 に関する記事を紹介しています。
デイヴィッド・オグルヴィ 広告を変えた男
デイヴィッド・オグルヴィ 広告を変えた男
ケネス・ローマン (著), 山内あゆ子 (翻訳)
海と月社 2012-01-27

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
ある広告人の告白[新版]
ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書
カテゴリー・イノベーション―ブランド・レレバンスで戦わずして勝つ
「習慣で買う」のつくり方
「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則―集中力を最高にする時間管理のテクニック (BEST OF BUSINESS)


20世紀後半のアメリカで、斬新な広告の手法を用いて起業した広告会社を世界的な大企業にした人物である、デイヴィッド・オグルヴィの評伝。

オグルビィはスコットランド系のイギリス人で、頭が切れてエネルギッシュだが、型にはまることが苦手かつ少々破天荒な人物として描かれている。
名門のオックスフォード大学に入学したが、アカデミックな雰囲気に慣れないなどの理由が積み重なって中退することになる。

その後、フランスの一流ホテルでコックの修行をしたり、イギリスでオーブンのセールスマンとして成果を挙げたり、第二次世界大戦中にイギリスの情報機関で諜報業務に当たるなど、若いうちからかなり浮き沈みの激しいキャリアを積んでいく。

そして広告というものに惹かれ、実兄が勤める広告会社のアメリカ支店のような形で広告会社を起業することになる。
それまでは少々うさんくさいイメージを持たれがちであった広告に対して、ブランド作りや売り上げを上げるための手段として真っ向から取り組んでいく。
クライアントの担当者も意識していなかった製品やサービスのポイントを見つけ、それを的確に消費者に伝えるための例がいくつも挙げられていて興味深い。

広告そのもの以外にも会社の社風づくりにも熱心で、あるべき経営や仕事のやり方についての哲学を確立する過程も書かれている。
これは実務経験や同時代の広告業界の大物たちとの交流も多大な影響を及ぼしていて、オグルビィの人を引きつける魅力も伝わってくる。

ただし、会社が大きくなるにつれ、企業合併や経営方針についてオグルビィと取締役会の意見が対立するケースが増えるなど、大企業になったがゆえの葛藤に悩むシーンが描かれている。
こうしたエピソードは会社を起業して成功した人々の多くも経験したであろうことであり、話に厚みを加えている。

オグルビィの代表作とも言える広告の数々や、彼が残した哲学なども多く収録されていて、かなり読み応えがある。
広告業界についてはあまり知識を持っていなかったので、業界の一端を知ることができたことも良かったと思う。





にほんブログ村 本ブログへ
スポンサーサイト

この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック