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『地獄に落ちる世界経済-「金(ゴールド)と菌(バクテリア)」が日本を救う』:雨読夜話

ここでは、「『地獄に落ちる世界経済-「金(ゴールド)と菌(バクテリア)」が日本を救う』」 に関する記事を紹介しています。
地獄に落ちる世界経済
地獄に落ちる世界経済松藤 民輔
PHP研究所 2011-09-22

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金山などを経営する実業家による、世界経済がさらに混迷の度を深める一方、日本は大震災からの復活を遂げるであろうことを語っている作品。

まずはアメリカの事情を語っている。
アメリカが財政赤字を国債によって賄っていることはよく知られているが、世界で3番目に米国債を購入しているのが日本で、2番目が中国、そして最大の購入者がなんとFRB(連邦準備制度理事会、日本で言えば日銀)という恐ろしい事実が書かれていて驚いた。
日本ですら日銀の国債引受はやってないのに・・・

また、アメリカは大規模な金融緩和を実施したが、これがドル安による資源や食料の高騰につながり、さらにジャスミン革命やエジプト、シリア、バーレーンなどの民主化運動につながっているということが書かれていて、なるほどと思った。
しかも金融緩和のかなりの部分が、政府関係者や金融機関の経営陣の高給に消えたというのは少々むなしい。

次に金融バブルで派手に踊った反動でひどい状態になったイギリスやスペインをはじめとするユーロ圏の話や、都市と農村、共産党内部での派閥争い、共産党と人民解放軍の対立など多くのリスクを抱える中国の事情を解説している。
ここでは、ウイグル族やチベット族よりも漢族の農民が虐げられているという表現が印象に残った。

日本は東日本大震災の際に福島における放射能漏れという形でも被害を受けたが、実は納豆や味噌に含まれる菌の作用が人体への被害を抑えるのではないかという話を紹介している。
広島や長崎において原子爆弾の被害を受けた際も効果があったエピソードや、実は研究が進んでいることなども紹介され、なぜこうした事情が報道されないのかとしている。円を除く通貨が下がる中、金(ゴールド)の価格上昇が進んでいるのはよく知られるが、金を食べて純度の高い菌の結晶を作る菌(バクテリア)の研究が進んでいる話が紹介されている。

バクテリアの中にはカビを食べることで農薬代わりに利用できそうなもの、土壌中に含まれる放射能などの有害物質を分解するもの、土壌を肥沃にするものなどがあり、多くの可能性が秘められているという。
このあたりは以前読んだ小泉武夫教授による『発酵は錬金術である』に近い内容で興味深かった。

日本については偉い政治家がいないから繁栄するというスタンスのようで、このあたりは増田悦佐に近い論調のように感じた。
世界経済はもうしばらく厳しい状態が続くと思うが、暗いニュースばかりが報道される傾向がある日本について前向きな形で書かれていて良かったと思う。



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