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『儒教の毒』:雨読夜話

ここでは、「『儒教の毒』」 に関する記事を紹介しています。
儒教の毒 (PHP文庫)儒教の毒 (PHP文庫)
(1994/11)
村松 暎

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タイトル通り、儒教のマイナス面について語っている作品。
基本的には『論語』などにはためになる言葉が多いが、バランスを取る意味もあって読んでみた。

本書で書かれている儒教の主なマイナス面としては、
  • 徳や礼などという客観的に判定しづらい基準を利用しているため、権力者に恣意的に利用される場合が多い
  • 尚古の思想がベースにあるため、新たな考え方が潰されやすい
  • 経済や商業に疎く、軽視する傾向がある
  • 精神主義の面が強く、実現できない主張がしばしばなされる
といったところがあり、一理あると思った。
中国の社会が停滞していたとされることや、日本でまともな議論にならないケースなどに儒教の悪影響があるとしていて、特に日本の旧社会党や共産党については当たってそうに思った。

中国を研究する学界の視野の狭さや文化大革命時代のエピソードなどの中国を例に挙げているケースが多いが、儒教の悪影響をストレートに受けてそうな朝鮮半島の例を使用してくれるとさらに面白かったと思った。

ただし、儒教をひとくくりにしているようなところが、論理として雑に感じた。
儒教といっても孔子、孟子、朱子学、陽明学、日本での儒教などと違いがあると考えている。

儒教の中では、孟子や朱子あたりの儒教が特にその手の害が大きそうに考えている。
それと、本文にもあるように思想を絶対視するのが危険とも感じた。



[著者の他の作品]
中国列女伝―三千年の歴史のなかで (中公新書 166)中国列女伝―三千年の歴史のなかで (中公新書 166)

村松 暎
中央公論新社 1968-06

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