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『帝王学―「貞観政要」の読み方』:雨読夜話

ここでは、「『帝王学―「貞観政要」の読み方』」 に関する記事を紹介しています。
帝王学―「貞観政要」の読み方 (日経ビジネス人文庫)
帝王学―「貞観政要」の読み方 (日経ビジネス人文庫)
山本 七平
日本経済新聞社 2001-03

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『日本人とユダヤ人』などの著作で知られる山本七平による、中国の『貞観政要』を自分なりの読み方で語っている作品。

この『貞観政要』は、唐の太祖・李世民と家来たちとの問答をまとめている作品で、帝王学の本として知られてきたらしい。
著者がこの本を取り上げている理由は、現在は権力が分散している分、誰もが限定つきながら権力者になりうるため、権力を持った場合の心構えの本として役立つという意味のことが書かれている。

『貞観政要』では、李世民は魏徴ら家来たちから諫言を求め、実際に彼らの諫言を取り入れて良き君主になろうと努力を続けている話が多い。
これは、李世民が権力争いから玄武門事件で兄と弟を殺して唐の第2代皇帝になったことが影響しているようで、前の王朝である隋の煬帝を反面教師にした部分も大きいと思われる。

よく出てくる、草創(創業)と守文(守成)のどちらが難しいか?という話もこの本が元になっている場合が多く、それぞれ難しさはあるが、特に守文は評価がされづらくモチベーションも上がりにくい分難しいことが分かる。

また、権力者になったら誘惑や甘言も多くなるので、自身を律することや、忠告とおべっかを判断すること、後継者問題などのケーススタディにもなっている。

こうした具合に権力者としてのあり方を書いた本だが、隋から唐の初期にかけての歴史も知ることができる。
隋の煬帝の話や玄武門事件、そして李世民が後継者に恵まれずに絶望して自殺しかけたエピソードなども書かれていて興味深い。

李世民と家臣の問答を扱った本としては、彼と将軍・李靖による『李衛公問対』という兵書もあり、政治の本と軍事の本ということで比べてみるのも面白い。



[『貞観政要』を現代語訳した作品]
貞観政要 (現代人の古典シリーズ 19)貞観政要 (現代人の古典シリーズ 19)

呉 兢 (著), 守屋 洋 (翻訳)
徳間書店 1996-08-31

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