『経済と国家がわかる 国民の教養』:雨読夜話

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経済と国家がわかる 国民の教養
経済と国家がわかる 国民の教養
三橋 貴明
扶桑社 2011-09-01

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三橋貴明による、経済や国家についてマスコミから流布されるイメージがいかに根拠がないか、そして実際はどのようになっているかを、多くのデータを用いて解説している作品。

一般的に何となく受け入れられることの多い下記のような意見に対し、言葉の定義と相対化を用いることで次々に反論している。
  • 日本は財政破綻する → まず日本の財政破綻とは何か?
  • 日本の治安は悪化している → 部分的に悪いデータばかりが報道される
  • 日本の公務員は多すぎる → 他国と比べると少ない
  • 日本の道路はもう十分だ → 少ない
  • 自由貿易は関係国を豊かにする → 需要と供給に左右され、国によって異なる

この中では、公務員の削減を進めると権限が大きくなっていくことや、日本の道路が多いように見せかけられる根拠として「可住地面積あたり道路延長距離」というマニアックな指標が用いられているが、国際的には「保有自動車1万台当たり道路延長距離」が用いられており、これだと日本の道路が少ないことが分かるなど、考えれば分かるかもしれかったことや、裏を取ればウソだと分かったことなどが多くて驚く。

また、欧米でなされていた多文化主義が失敗した事例や、戦前の日本は欧米の国々と比較しても自信を持って民主主義国と言えること、大きな政府/小さな政府や財政政策は、高橋是清が行ったようにインフレやデフレといった経済状況に応じて適切に実施すればいいことなどが書かれている。
読んでいくと、制度や政策には万能なものはないが、適切に利用することでの効果があることを再認識できる。

マスコミによるミスリードは多いが、それをさせている勢力が財政関連→財務省(増税で自由に使えるお金を増やしたい)、エネルギー関連→石油業界(自然エネルギーはコストが引き合わないので、石油を使い続けてもらえる)、犯罪関連→警察(平和ということでは仕事が減る)など、偏向報道がなされるプロセスや、どういった勢力が得をするのかといったあたりが書かれた本を読んでみたいと思った。

この中で最もポイントを置いていると思ったところは民主主義や選挙に関するところで、消費税増税で盛り返しかけた日本の景気を再び悪化させた橋元内閣を例に、”失政の責任を国民は負う”という、当然ではあるが重要なフレーズを使用している。
そう遠くない時期に国政選挙がなされると思うので、責任を持って投票を実施したい。



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