『出世の首―ヴァーチャル短篇集』:雨読夜話

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出世の首―ヴァーチャル短篇集 (角川文庫)
出世の首―ヴァーチャル短篇集 (角川文庫)
筒井 康隆
角川書店 2007-03

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筒井康隆の短編から、現実ともう一つの異世界が微妙にシンクロする感じの作品12編を収録している作品集。

この中で最も好きな作品は「馬は土曜に蒼ざめる」である。
これは馬が好きすぎて馬になりたいと公言していたSF作家が、交通事故をきっかけに脳を馬に移植される話で、共同馬主だった友人とともに競馬で一儲けしようとするドタバタが描かれていて面白い。

他には買い替え時期の都合でテレビが見られなくなった一家が、子どもにおとぎ話をするつもりが変な話にばかりなってしまう「団欒の危機」もいい。
特に、それぞれの願望や不満が現れた話になるあたりのくだらなさに笑ってしまう。

ただ、他の作品では文壇の内輪ネタが全面に出たものだったり、フリを引っ張りすぎたように感じるものだったりと、全体としては最近何冊か読んだ筒井作品のアンソロジーの中ではいまひとつと思った。
筒井作品の短編集として最初に読むなら、『日本以外全部沈没―パニック短篇集』『傾いた世界―自選ドタバタ傑作集〈2〉』あたりの方をお勧めする。




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