『異星の客』:雨読夜話

ここでは、「『異星の客』」 に関する記事を紹介しています。
異星の客 (創元SF文庫)
異星の客 (創元SF文庫)
R.A.ハインライン (著), 井上 一夫 (翻訳)
東京創元社 1969-02

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SF作家のロバート・A・ハインラインによる、火星から来た男をめぐる長編大作。

火星に送り込まれた探検隊の乗組員の子として火星で生まれ一人だけ生き残ったマイクは、その後地球からの探検隊によって発見され、地球へ送られることとなる。
そしてこの時代の世界連邦の法律によると火星は彼一人が所有する上、両親から相続した株式など莫大な財産を持つこととなった。

その存在の重要さや珍しさから、世界連邦の事務総長をはじめとする政治家たちやマスコミ、そして宗教家たちなどからの干渉を避けるために病院に軟禁された状態となっていたが、さまざまな経緯を経て多くの人と出会うことになる。

病院で出会った看護婦のジルをはじめ、新聞記者のベン、保護者のようなポジションになった学者・作家のジュバルなどが登場し、マイクとさまざまな会話をかわしていく。
マイクは火星人に育てられたことで火星人としての思考をするようになっており、地球人にない超能力の数々を持つことも分かってくる。

最初は無知ゆえの素直さが感じられたマイクは徐々に地球になじんでいき、ある種のカリスマ性を持つようになったり地球の宗教に関心を示すようになったりして、周囲に大きな影響を与えて物語が展開していく。

前半ではマイクをめぐる争いや駆け引きの展開が速くてスリリングな一方、後半では思想や哲学の話が続いて読むのに時間がかかった。
これは欧米の本ではキリスト教の知識が前提となっていることによる部分が大きいと思っていて、関連書籍でも読んで知識を増やせば深く読むことができるのかもしれない。

キリスト教関連で言えば、清水義範と西原理恵子のエッセイ『飛びすぎる教室』では、欧米だと少々頭の弱い人が天使としてイメージされるらしいと書かれていて、本書でのマイクの扱いもまさにそのような感じだったと思う。
これは映画『フォレスト・ガンプ』や『ツインズ』にも当てはまり、それらの作品を思い起こした。

しかも、政治や宗教、性、大衆など、多くのテーマを盛り込んでいて、文庫版で781ページとかなり読み応えがあった。



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