『いま資産を守るためにいちばん大切なこと―大恐慌を読み解く10の真実』:雨読夜話

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いま資産を守るためにいちばん大切なこと―大恐慌を読み解く10の真実
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増田 悦佐
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増田悦佐による、今後5年間の世界情勢についての分析を語っている作品。
タイトルに「資産を守る」とあるが、金がインフレ・デフレともに強いこと、日本以外で有望な国は少ないことなどが書かれているものの、投資自体ではなく、その分析材料を提供する形となっている。

ユーロ、円とドル、インフレ・デフレ、グローバル化、中東問題、エネルギー・資源・食糧問題、中国、エリート、政党政治、金価格と、10のテーマで解説を行っている。

レバレッジをかけてつかの間の繁栄の代償を払うこととなった欧州諸国、環境汚染を無視した石炭焚きボイラーの多用で無駄なものを作り続ける中国、オイルショックなどエネルギー価格の高騰に対応するために格差を拡大する社会になったアメリカなど、日本のマスコミであまり報道されない諸外国の内情が書かれていて興味深い。

特に中国については、あの朝日新聞ですら中国経済のあやしさについて報道しているというのに、日本経済新聞は経済紙ならではのしがらみがあるのか、いまだに中国経済を礼賛する書き方になっているという。経済紙だから客観的に書かれているかといえば、そんなことはないということか。

また、中国共産党政府から発表される各種の経済データが改ざんされたものであることは公然の秘密と言っていいが、実はアメリカも消費者物価指数などで見た目を良くするための改ざんを行っているという内容には少々驚いた。
日本でも財務省や農水省が省益のために偏ったデータを出すことがあるが、基礎データをいじるというのはやっていないと思っており、世界の中ではむしろ珍しいのかもしれない。

基調としては他の著作と同様、日本で報道されないことの多い日本の有利な点や、礼賛されがちな諸外国の裏事情を分かりやすく書いており、興味深く読むことができた。



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増田 悦佐
東洋経済新報社 2012-04-27

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この記事へのコメント
タケゾウさん

人間が書くものである以上、何らかのポジションが影響するのは当然として、そのポジションをもう少し明確にしてもらえればいいのに、と思うことが多いです。
特にマスコミは中立とか客観というフィクションを作りすぎなところがあるので、どれだけ割り引いて読むかがポイントになるかと考えています。
2012/11/19(月) 20:57 | URL | ufit #-[ 編集]
《日本経済新聞は経済紙ならではのしがらみがあるのか、いまだに中国経済を礼賛する書き方になっているという。経済紙だから客観的に書かれているかといえば、そんなことはないということか。》

 就職活動やビジネスマンにとって日経新聞を読む事は、必読とまで言われるなかで、日経新聞が客観的師表を掲示出来ていないという面にはいささか憤りを覚えました。
 経営者やビジネスマン、就職活動をする学生に有益な経済情報を掲示する手段として日経は長く親しまれてきているので、世のしがらみにとらわれず、客観的な視点を提供してもらいたいと思います。
2012/11/19(月) 20:41 | URL | タケゾウ #-[ 編集]
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