『とせい』(『任侠書房』に改題):雨読夜話

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とせい (中公文庫)
とせい (中公文庫)今野 敏
中央公論新社 2007-11

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今野敏による、ヤクザが出版社を経営するという設定で書かれた小説。

主人公の日村は阿岐元組の代貸(ナンバーツー)を務めているが、組が小さいこともあってトラブル対応で苦労することが多い。

借金の取り立ての依頼を受けることも多いが、ある日倒産しかかっている出版社の債権整理について組長の阿岐元が社長をやりたいと言い出したことから、日村も役員をやらされることとなり、騒動が大きくなっていく。

個性豊かな組員たちの他、癖のある編集者、ヤクザを必要以上に挑発する捜査四係の刑事、出版社周辺を縄張りとするヤクザなど多くの人物が登場して、話を盛り上げていく。

展開が面白いのはもちろん、中間管理職としての日村の苦労やグチが随所に出てくるのも、話に厚みを与えている。

浅田次郎の『プリズンホテル』シリーズや小林信彦の『唐獅子株式会社』、梶尾真治の『波に座る男たち』のように、ヤクザを他の分野で活躍させる作品は独特の面白さがあって楽しく読める。
続編も出ているので、これらもぜひ読んでみたい。



[本書を改題した作品]

任侠書房 (中公文庫)任侠書房 (中公文庫)

今野 敏
中央公論新社 2015-09

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今野敏 『とせい』(中公文庫)、読了。 ヤクザの親分が、急に出版社の社長業をやりたいと言い出した! ヤクザものって、コメディ路線で面白い作品が時々ありますよね。 独特な文化があり、また上下関係が絶対などルールが明確で、 しかも一般人には少し壁がある世界ということで、 デフォルメするには良い材料なんでしょうね。 本作に登場するヤクザな人たちは、任侠道に生きる昔ながらのヤ...
2016/12/15(木) | 観・読・聴・験 備忘録