九州国立博物館『大ベトナム展』:雨読夜話

ここでは、「九州国立博物館『大ベトナム展』」 に関する記事を紹介しています。



先日、今年の春に九州に戻ってから行っていなかった九州国立博物館へ、『大ベトナム展』(2013年4月16日~6月9日)を観に行った。

最初のほうではドンソン遺跡などの出土物の展示があり、銅鼓にカエルや太陽の文様が描かれていて親しみが持てた。
また、龍や獅子といった動物をあしらった瓦やしゃちほこに当たる陶器もあり、ユーモラスな感じがあった。

そして、元との戦争において塩の満ち引きを利用して元の海軍を浅瀬におびき寄せ、しかけた杭で動きを止めて打ち破った再の杭も展示されている。
この戦争で元が敗北したことで三度目の日本侵略を諦めたとあり、結果として日本にも重要な戦いだったことが分かる。

日本とのつながりとしては、ベトナム人が描いた日本人と、日本人が描いたベトナム人の絵も展示されている。
当時は倭寇のイメージが強かったのか、ベトナム人が描いた日本人は大きな刀を持ち、軽装の姿で表現されている。
一方で日本人が描いたベトナム人は、幅の広い帽子をかぶった姿となっている。

桃山時代から江戸時代にかけては東南アジア各地に秀吉や家康による朱印船貿易がなされており、その朱印状が展示されている。
おそらく朱印状を見たのは初めてだと思うので、かなりテンションが上がった。
また、家康の顧問格だった茶屋四郎次郎や、多くの水運事業を成功させた角倉了以といった、朱印船貿易を実施していた有名な商人たちの彫像も展示されていた。

貿易だけではなく恋愛もあったわけで、江戸時代に貿易商人の荒木宗太郎が阮朝の王女(通称アニオーさん)を娶った際の婚姻の行列を描いた絵巻が展示されている。
このイベントが長崎くんちにつながっており、よく知らなかったので少し驚いた。

思っていた以上に充実した展示で、かなり楽しめた。



物語 ヴェトナムの歴史―一億人国家のダイナミズム (中公新書)物語 ヴェトナムの歴史―一億人国家のダイナミズム (中公新書)

小倉 貞男
中央公論社 1997-07

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

にほんブログ村 本ブログへ
スポンサーサイト

この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック