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『歴史の交差路にて 日本・中国・朝鮮』:雨読夜話

ここでは、「『歴史の交差路にて 日本・中国・朝鮮』」 に関する記事を紹介しています。
新装版 歴史の交差路にて 日本・中国・朝鮮 (講談社文庫)
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司馬 遼太郎 陳 舜臣 金 達寿
講談社 2008-04-15

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司馬遼太郎、陳舜臣、金達寿(キム・ダルス)による、日本・中国・韓国の文化や歴史の違いを語り合った対談集。
家族制度や食文化、社会などについて幅広く論じている。

韓国に関連したところでは、他国から侵略されることは多かった一方で国内での内乱が少なく、反乱が発生しても早期に鎮圧されたことが、皮肉にも停滞しがちな歴史を経ることになったとあり、李氏朝鮮が500年以上続いたことの弊害は大きかったと思わされた。

また、韓国の民族がツングース系の流れを引いていたと思われるが、ある時期から自分達はツングースではないと言い出し、見下すようになったという話も興味深い。

食文化のところでは、同じ種類の唐辛子を栽培しているにも関わらず、日本で栽培すると辛くなり、韓国で栽培するとそれほど辛くないと書かれていて驚く。

中国の話では、王朝でタブーとされるものがあったそうで、元の場合だと高麗から后を迎えること、そして清だとエラホナ族から后を迎えることで、どちらの王朝もそれをやってからしばらくして滅びたとあり、面白い。
日本で言えば徳川幕府の時代に、尊王思想の強い水戸徳川家からは将軍を迎えないというものに当たり、水戸徳川家出身の慶喜が最後の将軍になったことも符合している。

他にも農耕民と遊牧民の長所と短所についての話や、中華文明が早熟すぎて多くの改革が復古の形を取ってしまうこと、モンゴルのような遊牧民は文明のこだわりが少なくてイスラム圏で使用されていた大砲をすぐに城攻めで使用するなどのエピソードが印象に残った。

日本のところでは、日本の典型とも思われる薩摩が実は韓国と近い習俗をしていたことや、江戸時代に町人の学者や芸術家が多く出たのは商売に向かない長男を家督相続から外し、あまり金のかからない趣味をさせたためという話などが出てきて、これらも面白い。

近隣に位置する国ながらも、挙げていくとこれほど異なることがあるわけで、その違いがいくつも列挙されており、興味深く読み進むことができた。



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