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『中国の歴史(二) 』(中国歴史シリーズ):雨読夜話

ここでは、「『中国の歴史(二) 』(中国歴史シリーズ)」 に関する記事を紹介しています。
中国の歴史(二) (講談社文庫)
中国の歴史(二) (講談社文庫)
陳 舜臣
講談社 1990-11-08

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作家・陳舜臣による歴史読み物シリーズの第2巻。

戦国時代から秦による天下統一、楚漢戦争を経ての前漢の成立、武帝の全盛期と、その反動で息切れした時期、王莽による簒奪までを扱っている。

おそらくこの時期が中国史上で最も面白く、かつ後世に影響を与えた時代であり、手元にある本は何度も読み返したことでボロボロになっている。

ざっと思いつくだけでも下記のようなトピックがあり、北方異民族による大陸支配(唐、元、清など)や宦官の台頭(これは後漢で出てくる)などを除けば大体この後に発生したことは、その後も似たパターンを繰り返しているように思う。
  • 戦国七雄とされる秦・楚・斉・燕・趙・魏・韓の7大国の勢力争いが、多彩な人材の輩出や地方の開発など活況につながっていたこと
  • 諸子百家あるいは百家争鳴と呼ばれる、儒家、法家、道家、墨家、兵家など多くの思想の成立
  • 商鞅や李斯による法家主義の統制、張儀の連衡策や范雎の遠交近攻策などの外交、白起や王センといった将軍たちの活躍などによる秦の天下統一
  • 始皇帝死後に起こった陳渉・呉広の乱から秦の滅亡、そして項羽と劉邦による楚漢戦争
  • 劉邦による前漢の創業と匈奴との屈辱的な和平、劉邦死後の呂氏の専横、文帝による休息の時代、景帝の代に起こった呉楚七国の乱
  • 武帝の全盛期に行われた朝鮮半島やベトナムの征服、匈奴との戦い、シルクロードへの進出
  • 度重なる外征による経済的な疲弊や、まじない絡みのスキャンダルの多発、外戚の台頭などで衰退する過程

この時代に人による思想書として『孟子』、『荀子』、『荘子』、『呉子』など、そしてこの時代を扱った歴史書では『戦国策』、『史記』、『漢書』、『淮南子』などがあり、よく知られているものが多い。

本書の時代を扱った小説でも、これまで読んだだけでも中島敦の『李陵』、司馬遼太郎の『項羽と劉邦』、宮城谷昌光の『孟嘗君』、塚本青史の『史記游侠外伝 一諾』など数多い。

天下泰平を実現した帝王が封禅の儀式をした山東省にある泰山や、奇跡的に保存状態が良好な女性の遺体(長沙国の重臣の夫人と推定される)が発見された馬王堆の話も面白い。

中国の歴史の中でもまず押さえておきたい時代を丁寧に解説してあり、興味深く読むことができる。



[本書で扱われている時代で活躍した人物を描いた歴史小説]


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