『世界は深淵をのぞきこみ、日本は屹立する』:雨読夜話

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世界は深淵をのぞきこみ、日本は屹立する
世界は深淵をのぞきこみ、日本は屹立する
増田 悦佐
東洋経済新報社 2012-04-27

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増田悦佐による、世界がこれまで行ってきた政策のツケで大不況期に入る一方、日本は堅調な繁栄を続けていくのではないかと語っている作品。
他の作品同様、エリート支配の問題点や金融に傾倒し過ぎることの恐ろしさなどを、事例やデータを引いて分かりやすく書かれている。

経済学の理論通りにいくと、余計な経済政策はしない方がいいという結論となり、経済学者や中央銀行の存在価値がなくなるため、どうしても市場への介入を行う主張ばかりが目立つ話には納得してしまう。
また、借金をインフレによって棒引きさせたい政治家や官僚、税金で救済された経験に味を占めて大胆なリスクを取るようになった金融機関などの思惑によって金融バブルが形成されてきたが、そのモデルに限界が来ているとしている。

欧州では、ギリシアやポルトガルのように低利で借金ができるのをいいことに分不相応な支出を続けてきた国、英国のように経済規模が縮小したにもかかわらず生活スタイルを変えられなかった国、オーストリアやスウェーデンのように東欧に金融帝国を築こうとした国と、多かれ少なかれ金融でしくじった国が続き、ユーロという統一通貨の縛りがあってずるずると税金を投入し続けている状況が書かれている。

その中にはノルウェー公社が発行する債券の格付けが下げられた話が書かれていて、そういえば少し前まで証券会社がこのノルウェー公社の債券をやたら売り込んでいたことを思い出した。
さらに、豪州ドル建てやNZドル建ての債券が値下がりしたかと思えば、今度は南アフリカのランド建てというさらにリスクの高そうな債券を販売しだしたことも見ており、そうそうと思いながら読んでいった。

著者は本書を元々2011年に出すつもりが、時間を経ても古びないように改めたことをあとがきで書いており、事態が推移するスピードはともかく、大まかな流れは合っているように感じた。
しばらくぶりに著者の本を読んだことになるが、やはり興味深く読むことができる。




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